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3D Printing特区ミニ講座参加(2019.11.14)


1週間前の11月7日(木)、3D Printing Corporation社が赤坂アーク森ビル内で
開催した「FDM方式3Dプリンターについて学ぼう!熱溶解積層方式造形 初級・中級
ミニ講座&交流会」に参加してきました。アーク森ビル3階にあるTechShop Tokyo
会場で、こちらも足を踏み入れるのは初めてです。内容は「3Dアドバイザーによるミニ
講座」と参加者による交流会、地下の駐車料金が高かったものの参加は無料でした。

 

TechShop Tokyo入り口の右手前は大きな
ガラス張りになっていて、中の作業室が見えます。



TechShop Tokyo入り口です。
Shopの「o」がギヤ形に型取られています

 

入り口を通ると受付があります。ここには
電飾された「TechShop」が掛けられています。

 

受付の右側にさらにドアがあり
ここから中の作業室に入れます。

 

ドアガラスを通して中の様子が
見えます。かなり広いスペースです。



受付の左側です。作品の展示スペースとその
奥にドアがあり、ドアの向こうが今日の会場です。

 

ドアを抜けて右側(受付の裏側)も作業スペースで、
早速3Dプリンターが目に飛び込んできました。
 

反対の左側に会場が用意されています。
参加者定員が30人でこじんまりした感じです。

 

「3Dアドバイザーによるミニ講座」が始まります。参加理由を「3Dプリンターに
対する自身の理解を検証するため」としましたが、結論として参考になる部分は
ほとんどありませんでした。FDM方式3DプリンターやFDM用材料について
概説された程度で、30分程で終了してしまいました。内容の紹介は省きます。

 

講座が終了し席を立つと、反対側のスペースで
3Dプリンターのデモンストレーションが始まっています。

 

国内ではDDD.JAPAN.COMが販売する、
BCN3DTechnologies社製Sigma R19です。

 

BCN3DTechnologiesはバルセロナ(イタリア)にある
会社で、Sigma R19の国内販売価格は60万円ほど。

 

まず、手前に置いてあった出力サンプルに
思わず手が伸びます。その細密さに驚きます。

 

3Dプリンターのベンチマークテストに使用される
有名なサンプル(性能の優劣が出やすい)です。

 

船首の方形が垂直方向に緩くカーブする部分です。
よく見ると方形のトレースに縞状の乱れがあります。

 

デッキの細かな造形部分です。梯子の細い手摺など、高精度で出力されています。
出入口上部のオーバーハングも、FDM方式では優れた成型結果です。ここまで
拡大するとさすがに積層痕が見えていますが、群を抜く性能が与えられています。

 

ホイッスルの出力結果です。単純な形状
なので、性能の優劣にさほど影響されません。

 

それでも表面の滑らかさは驚異的です。
指先を触れるとつるつる感があります。

 

本体の各部を詳細に観察します。剛性感の
ある本体筐体は一体構造のようです。

 

上面から前正面にかけて開放された構造で、
筐体に構成部品の接合部が見当たりません。

 

水平方向のX軸・Y軸駆動にはリニアガイドが使われています。
リニアシャフトとブッシュの組み合わせでは剛性が不十分です。

 

ホットエンド(デュアル)の待機位置に
ノズルのクリーニング機構を装備しています。

 

2基のエクストルーダを直列に配置する
ことで、フィラメントを完璧に送り出します。

 

スライサーにはUltimaker社Curaが使われています。
BCN3D製品用にカスタマイズされているそうです。
 

造形のデモンストレーションが始まりました。ホット
エンド部の冷却ファンが微妙に制御されています。

 

気流がノズルに当たると溶融温度を下げるので、僅かに
下の射出直後のフィラメントに当てる調整が難しいそうです。

 

別の造形サンプルです。このようなフィギャー的な造形は
大体綺麗に出来上がります。難しいのは機械部品等です。

 

不定形で不規則な形状に隠れてしまい、
平面性や幾何曲面の成形精度が分かりません。

 

Sigma R19はデュアルホットエンドを備えるので、このような色の異なるフィラメントに
よる造形が可能です。このサンプルは積層厚みが大きいことと、フィラメントの溶融特性に
差があるようで、ホイッスルのサンプルなどに比べるとかなり粗い仕上がりです。2色に
よる造形や、同時に2個の造形が可能と説明されていますが、機械部品を精密に仕上げ
たい用途にはあまり意味がないと思います。特にX軸方向の成型サイズを極端に狭める
点は歓迎できません。ノズルのクリーニング機構もX方向サイズを小さくしています。ホット
エンドをシングルとし小型化したクリーニング機構を装備すれば、X軸造形サイズを大幅に
拡大出来るはずです。その上で、現状の半額程度に販売価格を見直して欲しいものです。

 

販売会社の外国人スタッフとしばらくフィラメント
材料の話をした後、作業室の方を眺めてみます。

 

広大なスペースに加工機械や作業台がゆったり
配置されています。天井高もかなりあります。

 

利用者や製作品の詳細が分からないようにとの注意を受けて写真撮影しています。
すぐ左手前に配置されているのは、trotec製のレーザー加工機です。やはり3D
プリンター+レーザー加工機+NC旋盤・・etc+CADは、今日的なものづくりを
支える要素ではないかと思います。スタンス的には守谷工房と一致します。

 

圧倒的な違いは「設備投資」の金額です。加工サイズ762mm×432mmの
Speedy300(右側)は中古品でも150万円、1016mm×610mmの大型
Speedy400(左側)は300万円以上(中古品)します。とても自前で導入を
検討できる範囲ではありませんが、先のことは分かりません。いつかきっと・・

 

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