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ホンダ耕耘機こまめ(F200)の再生(2015.10.23~12.06)
 
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14.キャブレターの交換

年月の経過したキャブレターは、燃料のスラッジがしつこくガム状にこびり付いている
ことが多いそうです。一つの解決策として、灯油の中に長時間(1・2日)浸してみました。
 

細い金属線を用意して、メインジェットの
燃料通路を何度もクリーニングしました。
 


フロート室もこのように清掃を繰り返したところ、チョークを
多少戻してもエンジンは停止しない程度になりました。
 

費用対効果ではなく時間対効果を考え、新品のキャブレターを購入
しました。ホンダ技研ではなく地方の農機具店に在庫がありました。
 
 
新品を購入した理由がもう一つあります。元のキャブレターと新品を比較して、不具合の原因を
究明したいのです。もし原因が分かれば、元のキャブレターを再生できる可能性が出てきます。
 
 
キャブレターの側面を新(右)
旧(左)で比較してみます。
 
 
エアクリーナ接続部側から、空気
取り入れ口を比較しています。
 
 
フロートチャンバ内部を底の側から見ています。フロートの樹脂の色が
まるで異なります。メインジェット周りの組み付けがまさに新品です。
 
 
メインジェットの中心に燃料の
通路がくっきりと見えています。
 
 
元のキャブレターにも燃料の通路が確認できます。メイン
ジェット周辺での気密不良・閉塞不良が共に疑われます。
 

原因の究明はいったん終わりにして、新品キャブレターを
取り付けます。ガスケット・マニホールド等は再利用します。
 

フューエルコックを開通させると、フロートチャンバ
底のセットボルトの辺りから燃料が漏れています。
 

新品のシーリングワッシャが効いていない
ので、急遽ゴム製パッキンを自製します。
 

レザーカッターの切れ味が今一つですが
シーリングワッシャの手前にセットします。
 

リコイルスタータを繰り返し引いても、しばらく始動の気配もありませんでした。
1枚のパッキンによって燃料漏れが止まり、キャブレター全体に燃料が行き渡った
のでしょうか、ついにエンジンがかかりました。チョークを開いてもメインジェットが
正しく働くので
停止しません。逆に、チョークを戻さないと出力が上がりません。

 
15.エアクリーナの再生

再塗装したエアクリーナーカバーです。
ほとんど新品の状態です。
 

一見綺麗で問題などなさそうですが、
エアクリーナエレメントを取り出すと、
 

エアクリーナエレメント外側のフィルターが
ほとんど変質し崩壊寸前でした。
 

変質したフィルターはクリーナで
綺麗に取り除いてしまいます。
 

純正のエアクリーナエレメントは今も店頭在庫がありますが
大変高価です。フィルター用のシートを使って再生します。
 

フィルター幅に切り揃えます。
費用は10円くらいでしょうか。
 

スプレー糊を軽く吹き付けて、

 

エアクリーナエレメントの外周に沿って
貼り付け、長さを調整して切り揃えます。
 

内側の不織紙製フィルターはエアを吹いて再利用します。
エアクリーナケース内に戻します。

 
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