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電気掃除機パワーブラシ故障(2017.5.9)

以前に修理した三菱製電気掃除機はモーターの整流ブラシを交換しました。
前回とは逆に本体モーターには問題なく、ヘッドに内蔵されているパワー
ブラシが動作しません。電気店に問い合わせたそうですが、修理代が高額に
なるため買い替えを勧められたそうです。購入されてまだ3年未満です。

 

東芝の定番商品トルネオ(TORNEO)ミニ、
軽量高性能のサイクロン式掃除機です。



型式「VC-C3」、東芝の現行製品です。
ホース部分を除く本体質量は2.3kgです。

 

動作確認を行います。本体モーターは
強・弱とも正常に回転しています。

 

ヘッドに内蔵されているパワーブラシが動作
(回転)しません。お聞きしていた通りです。

 

この小さな車輪が床面に接し、中に押し込まれる
ことでパワーブラシが回転しますが、固着しています。

 

ヘッド手前の延長ホース端に電源が供給されているか
確認します。手元スイッチを入れると電圧がかかります。

 

明らかにヘッド内部に問題があります。
分解して原因を究明し、修理します。

 

ヘッド裏側(床面側)の端にメンテ用の
カバーが付いています。簡単に外れます。

 

カバーを開けるとモーターからパワーブラシに回転を
伝達するベルトが現れます。埃が集積しやすい部分です。

 

ヘッドを構成している上下のカバーを
分離するため、固定ネジを緩めます。

 

先にパワーブラシ自体を
ヘッドから取り外しておきます。

 

上下カバーは一部爪による篏合が
あるようで、固く噛み合っています。

 

塩ビ製の化粧カバーに隠れて
左右に1個ずつ爪がありました。

 

ヘッド左端にブラシ回転用の小型モーター、右端に
バランスを取るウェイトが組み込まれています。

 

電源供給コードとモーターの間に
簡単な回路基板が入れられています。

 

基板上にはノイズキラー用のコンデンサ、裏側に
ON・OFF用のマイクロスイッチが取り付けられています。

 

ヘッドが床面から離れていると、小型車輪は外に
出たままで、マイクロスイッチはOFFになります。

 

分解の途中で引っ掛かりが取れたのか、小型車輪は
中に入るようになりました。スイッチがONになります。

 

車輪が外に出た状態での
ヘッド内側にある爪の位置です。

 

車輪が押し込まれた状態での位置です。実際にマイクロ
スイッチを動作させるのは、写真上方にある別の爪です。

 

修理作業をしやすくするためにも内部を一度清掃します。
集積している塵や埃は掃除機で簡単に取り除けます。

 

おそらく水分を含んだゴミも通過しているのでしょう。
内部全面にこびり付いた汚れが残っています。

 

ブラシを使って水洗いする必要があります。
濡れると支障のある部品は取り外しておきます。

 

油分を含んでいるのか水洗いでも落ちない
汚れがあります。中性洗剤を使用します。

 

固着していた汚れも完全にこそぎ落しました。
パワーブラシ軸受部の収まりも改善されるでしょう。

 

ヘッド下側(床面側)カバーの上面です。通過するゴミに常に晒されている
下面に比べ汚れの程度は小さく、ほとんどが吹き込んだ軽い埃です。
ここでいったんヘッドを組み上げて動作確認をするも、パワーブラシの
動作が非常に不安定です。モーターが確実にON・OFFされていません。

 

今回も楽勝の修理とは行かないようです。
このマイクロスイッチに問題があります。

 

厳しい環境下(掃除機ヘッドの内部)で使用
されるため、防塵仕様の堅牢な構造です。

 

4隅にある小さな篏合に、カッター
ナイフの刃先を入れて僅かに広げます。

 

分解と同時に内部の部品が本体から脱落・
落下し、構造が分からなくなることがあります。

  

注意深くスイッチ本体を上下に分離
します。幸い部品の落下はありません。

 

意外と簡単な構造をしています。スプリングを
兼ねたON・OFF切片が1枚だけです。

 

NO(Normal Open)側の接点が
黒く汚れています。研磨しておきます。

 

内部に小さな破片が残っています。
切片の一部が破断したものです。

 

切片の一部が破断したため、スプリングとしての機能が失なわれ、
内部で切片として自立することができなくなっています。新しい
部品に交換すべきですが時間と費用が必要です。応急的修理と
して、切片の根元をコモン端子に半田付けにより固定します。

 

銅合金製の切片自体が弾性に富んでいるので、金属疲労による破断が
起こらない限り当分の間使用できるはずです。NC(Normal Contact)側は
使用されていないので、接触状態を憂慮する必要はないと考えられます。

 

切片を修理したマイクロスイッチを
元通りに組み付け、ON・OFFを確認します。

 

本体側も全体の清掃、排気口のエアフィルターを
交換し、再度動作確認を行って納品します。


 
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