守谷工房のリペア2へ                守谷工房Topへ

コーヒー店エアコン取り付け(2017.7.17)

コーヒー豆の挽き売り店からエアコン新規取り付けのご依頼がありました。
店内には既に2台のエアコンが取り付けられていますが、1台(写真左)は
近く取り外しの予定、1台(写真右側)は猛暑の只中調子が悪いそうです。

 

ショップはお洒落なミニログハウス、焙煎機と
反対側の壁面上方に取り付けたいそうです。



ポットが見えている辺りに取り付け、
右横の隣接壁面に配管を通す計画です。

 

室外機を設置場所を決定するため
ログハウスの外側を確認します。

 

配管取り出し位置の丁度真下に
適当なスペースがあります。

 

また、室内機取り付け位置の真下には
電源を取るコンセントがあります。

 

できるだけ価格が安く、冷房専用機でもよろしいとの
ことです。よく見かけるのはコロナ社製RC-2217Rです。

 

焙煎機を稼働させていると、1台のエアコンでは能力が不足するそうです。市内のホーム
センターで4万円、ネット通販で3万5千円ほどです。工事費、配管材等は別途購入です。

 

室内機の取り付けから始めます。
付属の据付板を壁面に固定します。

 

室内機本体の取り付け範囲や配管位置が
刻印されており、位置決めは簡単です。

 

配管の引き出し方向が逆向きになるので、
液側・ガス側2本の銅管を慎重に曲げます。

 

柔らかい2分管は簡単に曲がりますが、3分管は
やや硬く、R部に均等に力を加えて徐々に曲げます。

 

プロは一瞬で曲げてしまいますが、下手に
真似をすると銅管を折ってしまいます。

 

室外機へ連絡するVVF
ケーブルを接続します。

 

配管と共に室内機本体の右側面に取り
出します。後でテープ巻きでまとめます。

 

室内機の準備が出来たので
先に取り付けた据付板に掛けます。

 

室内機右側面から延びる配管の向かう先、
隣接する壁面に穴を開けて室外に通します。

 

ログハウス壁面に穴を開ける前に、室外
から穴の位置や壁面の構造を確認します。

 

120mm厚のログです。造りのしっかり
した高品質のログハウスのようです。

 

ホールソー・自在錐、どちらを使用しても
一方向から貫通させることは不可能です。

 

電動ドリルに自在錐をセットし、先に室内側から
開けていきます。穴径は60mmの指定です。

 

ドリル刃で穴のセンターを貫通させておき、
室外側からログ厚の半分を開けます。

 

貫通直前まで進んだところで、
再度室内側から切り込みます。

 

切り込んだ円周部から光が透けてきま
した。センターはほぼ合っているようです。

 

貫通した120mmのログ材が抜けてきま
した。僅かにセンターのずれがあるようです。

 

手に取って確認するとこれだけずれています。ホールソーを使用
した方が綺麗に仕上がるでしょうけれど、ストロークが不足します。
 

配管を通すだけなので、この
程度でもちろん十分です。

 

室内機・室外機のセットには配管材は含まれません。
ホームセンター等でこのようなキットを購入します。

 

予め配管長を確認しておきました。
3mのペアコイルで間に合います。

 

ペアコイルの両端ともフレア加工済みです。
室内機側のハーフユニオンと接続するだけです。

 

室外機の据え付け作業に移ります。100V50Hz下で冷房能力2.0kw、
6~8畳用です。重量23.5kgなので、1人で十分移動できます。

 

据え付け場所周辺を片付け、レンガを
水平に並べて足代わりにします。

 

壁面に開けた穴を通して、ケーブル・
ドレン共に配管を室外に取り出します。

 

室外機の電装カバー側に配管が降りて
います。配管1ターン分を残して丁度です。

 

電装カバーを外し、ストップ
バルブを露出させます。

 

液側・ガス側ハーフユニオンと
配管の位置関係を調整します。

 

配管側のフレアナットが、室外機ハーフユニオンと
できるだけ同一直線上に揃うように微調整します。

 

フレアナットを締め付けて接続完了です。フレアナットの中で
柔らかい銅が潰れて気密パッキンの代わりをします。

 

エアパージ(真空引き)を行います。サービスポートに
チャージバルブを取り付け、ポンプで引きます。

 

真空を引いている間に、室内機からの
VVFケーブルを室外機に接続します。

 

エアパージ後、しばらく放置して経路の
気密が保たれることを確認します。

 

電源コードを接続し試運転を行います。配管経路が
短く室外機が近いので、間もなく冷風が吹き出します。

 

十分冷たいので大丈夫でしょう。正式には外気温
との温度差を確認しなければなりませんが・・。

 

仕上げに入ります。室外機周りの配管を
整え、数か所を片サドルで固定します。

 

配管の取り出し口です。このままでは
隙間から外気や雨水が浸入します。

 

パテを当てて密閉します。

 

室内側の配管も仕上げます。壁面の出口部分に
化粧キャップを入れましたが、隙間があります。

 

ここにもパテを当てて密閉します。
配管の中ほどを片サドルで固定します。

 

午前中から作業を始めましたが、室外機の据え付けは午後になり、西日の射す中での
厳しい作業となりました。作業の順序を逆にすべきでした。取り付け業者に依頼した場合、
費用は1万~1万5千円程度ですが、ペアコイルや取り付け部材等で半分近くを占めるので、
決して高いとは言えません。やはり専門業者のC/Pは簡単に真似できるものではありません。


 
守谷工房のリペア2へ                守谷工房Topへ