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スマートフォンタッチパネル交換(2018.7.13)


スマートフォンの液晶画面にヒビが入っています。落下・衝撃による破損
でしょう。キャリアから購入した場合、月数百円の修理保証を契約して
いれば無料あるいは低額で済みます。しかし、契約をしていなかったり
海外製SIMフリー端末では、部品代を含めて高額の修理代となります。

 

SONY Mobile製、EXPERIAです。SIMフリーの
海外携帯で、保証などあるはずがありません。

 

修理費用以前に、修理を受け付けてもらえるか
分かりません。それで守谷工房・・、ですか。

 

本体前面の左下角の部分に衝撃が加わった
ようです。保護フィルムを剥がしてみます。

 

左下から右上中央方向に向かって
パネル面に破断が進んでいます。

 

液晶ディスプレイの最前面に取り付けられている
タッチパネルの破損であれば、何とか交換可能です。

 

XPERIA XPシリーズのミドルレンジ、
C5303です。Androidバージョンは4.3。

 

本体裏カバーに続いて、内部の
保護カバーを取り外します。

 

数か所のネジを緩めると、周囲の折り込みが
本体表カバーの内側に差し込まれています。

 

中ほど左右両端に、ひと回り
小さなネジによる固定があります。

 

ドライバーの先を差し入れながら
内側カバーを徐々に外していきます。

 

まだ持ち上がってこない部分があります。
シールで封印されている穴があります。

 
 
シールを取り除くとネジが現れました。ギャランティ
シール(剥がすと保証外になる)のようです。

 

そもそも保証が受けられないので意味が
ありません。残る1本のネジを緩めます。

 

内側カバーが外れてきますが、中に
フラットケーブルが接続されています。

 

薄いフラットコネクタを抜き取ります。内側カバーの表面にプリント
されたアンテナへの配線のようです。内部の基板が現れました。

 

その他のフラットコネクタを抜いていきます。
先にバッテリーの接続コネクタを抜きます。

 

液晶ディスプレイやスピーカー、
カメラ等への配線を抜きます。

 

本体側面にある操作スイッチへの配線
です。慎重にケーブルを引き抜きます。

 

周辺とのケーブル接続を全て外し、
基板の取り外しにかかります。

 

数本のネジで固定されているだけです。折り畳まれて
いるフラットケーブルを損傷しないよう取り外します。

 

基板の下にバッテリーが収められています。この
機種はバッテリーの交換が不可となっています。

 

本体上部に内蔵されているスピーカーや
カメラを収める、薄い樹脂製のカバーです。

 

嵌め込んであるだけなので、ドライバーの
先を差し込みながら徐々に引き抜きます。

 

本体表面のタッチパネルを外すには、前もって
ここまで内部を分解しておく必要があります。

 

タッチパネルは接着により取り付けられて
いるので、吸盤を付けて強く引き剥がします。

 

液晶パネルも外さないと、タッチパネルのケーブルを
抜くことができません。側面に固定ネジがあります。

 

所々に特殊ネジ(スター溝)が使用
されています。分解防止用でしょう。

 

特殊ネジ用のドライバービットの中から
溝の形状に合うものを選び出します。

 

本体下部のLED光拡散アクリルを固定している
化粧部品です。外さなくても良かったようです。

 

これで内側から液晶パネルを
取り外すことができます。

 

最後に本体の周囲フレームとタッチパネルが残り
ます。タッチパネルは既に引き剥がしてあります。

 

あらためて、タッチパネルを本体周囲フレームから分離します。
接着面に残る両面接着テープの残骸を丁寧に除去します。

 

交換補修用の新しいタッチパネルです。ネット
通販からリペアツール付きで入手可能です。

 

表裏ともにフィルムで保護されて
おり、傷や曇りはないようです。

 

本体周囲フレームと両面テープにより接着されます。
フレーム側に元のテープが残っていないか確認します。

 

タッチパネル接着側(裏側)の
保護シートを剥がします。

 

本体フレームと正確に位置を合わせ、周囲を密着させます。時間と
ともに接着力が増してくるので、しばらく押さえ付けておきます。

 

液晶パネルを取り付けますが、その前に表面に
付着した埃や手垢をアルコールで拭き取ります。

 

本体フレームの中に戻します。
本体下部側に篏合があります。

 

軽く押し込むとツメが噛み合い、
タッチパネルと密着し固定されます。

 

左右から特殊ネジを締め込んで、
フレーム外側からも固定します。

 

カメラやスピーカーを収める
カバーを取り付けます。

 

バッテリーを元に戻します。以後、
バッテリー交換は簡単です。

 

基板を元に戻します。張り出す数枚のフラット
ケーブルの内側に入れなければなりません。

 

フラットケーブルを挟み込んでいないか
確認しながら、固定ネジを締め込みます。

 

元のタッチパネルと接続ケーブルの仕様が異なります。
フラットコネクタがケーブルの表側に取り付けられています。

 

ケーブルが少し長いので、折り曲げて
ソケットの向きを反転させて差し込みます。

 

すぐ隣の液晶パネルのケーブルも
反転させて差し込まれています。

 

最後にバッテリーからの
ケーブルを差し込みます。

 

全てのケーブル(ソケット)の差し込みを
再度確認し、いよいよ電源を入れます。

 

起動画面のアニメーションが表示されます。
取りあえず問題なく作業出来ているようです。

 

内側でアンテナの配線を接続し、
内側カバーを取り付けます。

 

薄い樹脂製のカバーなので、丁寧に
均等に押さえ付けないと簡単に歪みます。

 

SIMカードやSDカードを装着し、裏カバーを取り付けて最終的な動作確認を行います。
作業前と同じように電話回線への接続、ネット回線への接続ともに正常です。そして
タッチパネルが正しく機能しアイコンの操作ができることを確認します。何より、傷ひとつ
ない新品のタッチパネルなので、スマートフォン全体が真新しくなったような印象です。

 
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