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エアコン冷媒補充の手順確認(2018.7.27)


設計デザイン室に設置してあるエアコンです。一昨年に、ビルトインマルチエアコンが
故障し、その入れ替え作業が未だ中断したままで、昨年夏前に取りあえず中古の小型
エアコンを取り付けてしのいでいます。しかし、暖房・冷房ともに効きが悪く、冷媒量の
不足が疑われます。このところエアコンに関するお問い合わせがとても多くなっており、
工房のエアコンを練習台に、冷媒の充填・補充に関して作業手順の確認を行います。

 

2.8kw、8~12畳用。冷媒は
R410A、封入量900gです。

 

できればプルーブ付熱電対温度計を使いたい
ところですが、放射温度計で代用します。

 

冷房運転状態で、空気吸込み口付近(直上の
天井面)の温度を計測します。32.7℃です。

 

空気吹出し口付近(ルーバーの表面)の温度を
計測します。21.1℃、温度差は11.6℃です。

 

本来は温度差13℃位が正常です。吸込み口の温度が高く測定
されている(天井面)こともあり、十分な温度差ではありません。

 

室外機側面のカバーを外し、液側(細管)・ガス側(太管)を
露出させます。断熱材が配管の先まで届いていません。

 

ポートの表面温度を確認します。液側で26.8℃ですが、放射
温度計は測定対象の材質や表面状態で測定値が変化します。

 

ガス側で23.0℃です。インバーターエアコンは膨張弁が
室外機側にもあるので、ガス側の温度が低くなります。

 

ポートの先、配管部分でも表面
温度を確認します。21.6℃です。

 

ガス側でも配管の表面温度を
確認します。18.2℃です。

 

ガス側ポートの三方弁です。エアパージや冷媒
ガスの補充を行うサービスポートが出ています。

 

サービスポートのキャップ(ナット)を外します。虫ゴムが
組み込まれているので、ガス圧により閉じています。

 

R410A用のコントロールバルブです。サービスポートに接続してツマミを
回すと、ポートの虫ピンが押され中の虫ゴムを開閉させます。熟練者で
なくても、エアパージや冷媒補充を安全・確実に行うことができます。

 

R410A冷媒(5kg)です。ネットで簡単に入手
でき、空容器も回収してくれるので助かります。

 

R410A用チャージホースを接続します。ボンベのバルブを少し
開き、ホースの虫ピンを押してホース内の空気を追い出します。

 

いったんバルブを閉じ、チャージホースを
コントロールバルブに接続します。

 

1g単位、25kgまで測定できる電子台秤です。
冷媒の補充量を正確に把握するため不可欠です。

 

ボンベのバルブを開きます。コントロールバルブがないと、
このバルブのみで補充量を調整しなければなりません。

 

補充開始前のボンベの重量を確認します。現在
7639gですが、ホースが動くだけで変化します。

 

コントロールバルブのツマミを回し、虫ピンを押し込んでポートを開き冷媒を
少しずつ送り込みます。「シュー」という音で冷媒の流入が分かります。

 

コントロールバルブ側で開閉を調整しているので、
ホースに触れることがなく正確に重量を測定できます。

 

ボンベからエアコン側に冷媒が移動し、
重量が刻々と変化(減少)していきます。

 

丁度100gの冷媒を補充したところです。全封入量
900gの2割程度、200gの補充を目指します。

 

7639g-7430g=209gの補充を完了しました。
ホース内の残留分があるので、200gくらいでしょう。

 

ガス側ポートの表面温度を確認します。補充前
23.0℃が、20.1度に低下しています。

 

空気吹出し口付近の温度を確認します。補充前21.1℃が
18.3℃に変化、吸込み側との温度差は14.4℃です。

 

「あぁ、エアコンらしい冷え方だ」と思える冷気が吹き出しています。あらためて、
冷媒封入量が不足していたことが確認されました。冷媒の補充作業は補充量の
決定が困難で、感覚的に作業するしかありません。理由は、冷媒の不足量を把握
する方法がないからです。正確に充填するには、残っている冷媒をいったん全て
抜き取り、真空を引いて規定量を充填するしかありません。その際、専用の冷媒
回収装置をサイクルに取り付け、法令に基づいて冷媒を回収しなければなりません。

 
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