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トイレ2枚スライドドア修理(2017.10.3)

施設にある介護対応トイレです。車椅子ごと出入りできるよう
2枚のスライドドアが重なりながら間口一杯に開閉します。
  

ドアが最後まで閉まりません。また開けようとすると
ドアの上の方から大きな音がして何かを引きずります。



隙間から内部を覗くと、何か金具のような
ものが大きく動いているのが分かります。

 

トイレの内側上方にあるメンテ
ナンス用のカバーを外します。

 

カバーの両端で垂直方向の
ネジで固定されています。

 

予想以上に大きなスペースが取られています。スライドドアを吊り下げ、
開閉時にダンパーとクローザーの役割を果たし、1枚目のドアに少し
遅れて2枚目を開閉させるなど、様々な機能が組み込まれています。

 

ワイヤー巻き取り式のクローザーです。別施設で
修理した、大浴場の引き戸にも使われていました。

 

上方にオイル式のダンパーが取り付けられています。
別のワイヤーを介して開閉を制御するようですが、
 

ダンパー用のワイヤーとドアを結合する金具が、おかしな
ことになっています。隙間から見えていたのはこの金具です。

 

ドアに固定されている金具が、完全に外れています。
ダンパーが効かないどころか、ドアの走行を妨げています。

 

金具を取り除いてみると、元々
ネジで固定されていたようです。
 

2本の固定ネジが残っています。よほど大きな力を受けたのか、ぐら
付いた状態が長期間続いたのか、ネジの頭が2本とも折れ飛んでいます。

 

ラジオペンチで残っているネジの
シャフトを掴み、少しずつ回します。

 

2本とも無事に取り出すことが出来ました。
ネジ穴内に残ると面倒なことになるところでした。

 

金具側のネジ穴もそのまま再利用できます。
新たにネジを締め込むだけで良いと思います。
 

M4の短いネジに、緩み止めのスプリングワッシャを入れ
ます。できればクロムのヘキサボルトを使いたいところです。

 

とにかく目一杯の力で締め付けます。
前科(緩んだこと)があるからです。

 

取りあえずしっかり固定できましたが、長さ200mm前後の
金具に20mm以下の間隔でネジ2本は、心許ないです。
 

メンテナンスカバーを元に戻します。
ガラガラという異音は聞こえてきません。

 

当初の仕様通り、2枚のスライドドアが
連動してスムーズに開閉します。

 

クローザーの機能も問題ありません。この程度に
閉じた後は、緩やかにかつ自動的に閉まります。

 

実は修理に伺った時、1階と2階を取り違えて1階のトイレを修理してしまいました。依頼されて
いたのは2階のトイレで、撤収間際に気が付いて2階も修理してきました。1階も2階も全く同じ
仕様で、つまり1階もほぼ同様に故障(1歩手前)していました。1階の修理はサービスとします。

 
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