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出窓の二重窓化(2018.11.30)


自宅にて窓の断熱対策を進めております。リビングの掃き出し窓は高性能サッシに
丸ごと交換(工事外注)、和室の障子は障子風の内窓に交換(外注)、その他の小窓は
DIYにてポリカーボネート製内窓を取り付け。最後に残ったのが2面ガラスの出窓です。
建築時は明るくお洒落だった出窓も、今や冷気を最大限に呼び込む暖房のバックドア
デザイン重視の凝った建付けだけに、ここに断熱対策を施すには工夫が必要です。

 

開放感を持たせるため、2枚のガラス板を接着して
短い妻手部分を含むL字型に構成されています。

 

大部分がFIX窓(ハメ殺し)ですが、右端に
縦滑り出し窓と網戸が入れられています。

 

数週間考えた末の断熱方法は、窓(ガラス)の二重化です。キットを使って内窓を
取り付ける方法が簡単ですが、折角の出窓なので天板の面積を犠牲にしたくあり
ません。二重化とはいえガラス板ではなく、加工の簡単なアクリル板を使用します。
 

アクリル板の取り付け・固定方法、および現場への収まりを検討するため
フリーハンドスケッチを元に、CAD上に現状形状・寸法を再現します。

 

現状(ガラス板1枚)の平面見取り図です。アクリル板を追加するには
板の全周にわたり、固定具の取り付け面を確保する必要があります。

 

幸いなことに窓の下面は出窓の天板面、上面と左側側面には窓サッシの平面が
張り出しています。右側側面には滑り出し窓との境をなすサッシ縦桟があります。
固定具にL字型チャンネルを使えば、両面テープにより簡単に施工できるはずです。
出窓のL字型に合わせ、アクリル板も接合によりL字型を構成することにします。

 

通販で押し出し成形5mm厚アクリル板を購入しました。出窓の長手方向は
縦1178mm、横1306mmと非常に大きく、1枚でカバーできるアクリル板は
既製品(規格品)の中には見当たりません。止むを得ず不足分を継ぎ足すことに
します。手間や失敗を考慮し、予め必要寸法に裁断してもらうことにしました。

 

固定具に使用する10mm角のL字型チャンネル、
樹脂製です。断熱性がありしかも低価格です。

 

このチャンネルを必要な長さに切り、アクリル板
取り付け位置の周囲にひたすら貼り付けていきます。

 

チャンネルの2面に両面テープを貼ります。樹脂面も
窓サッシの金属面も非常に接着性に優れます。

 

保護シートを剥がします。現在の両面テープ(強力型)は、
接着力のみならず耐候性・耐久性にも富んでいます。

 

窓サッシと化粧木枠の境界に合わせて接着します。
上面と左側側面はアクリル板接着面を手前に向けます。

 

アクリル板を取り付け・嵌め込む際に、固定具が
奥側からアクリル板を支える構造にするためです。

 

上面長手方向のチャンネルを取り付けます。アクリル板を
接着する両面テープを、既に手前側に貼り付けてあります。

 

想像以上に強力に固定されます。耐久性に優れるとはいえ、
限度があるでしょう。しかし、剥がれてくれば補修もできます。

 

左上のコーナー部分に固定具が取り付けられました。
L字型チャンネル手前側の面にアクリル板が接着されます。

 

左側側面、縦方向の固定具を取り付けます。
L字型チャンネルの外側2面に両面テープを貼ります。

 

チャンネルの付き合わせ部分は、場所により
干渉するので追加の加工が必要です。

 

片面をチャンネルの幅分だけ切り欠いておきます。
付き合わせ部分に隙間が生ずることを防ぎます。

 

出来るだけ隙間を残さず、ガラス板と
アクリル板間の密閉を目指します。

 

出窓のL字型部分を作ります。既に必要寸法に
切断されている2枚のアクリル板を接着します。

 

L字型の外側(写真には写っていない側)をマス
キングテープで固定し、接着剤を流し込みます。

 

わずか5mm幅の切断面による接着ですが
非常に強力に接合されています。

 

保護シートを剥がします。この大きさの
5mm厚アクリル板はかなりの重量です。

 

L字型部分がコーナーに収まりました・・が、実はアクリル板の縦寸法が間口の高さ
ぎりぎりのため、前後左右どの方向にも傾けることができず、最初は嵌め込むことが
できませんでした。止むを得ずL字型に組み上がった状態で、高さ寸法を調整し(数
mm切り落とし)何とか入りました。2枚を嵌め込んでから接着する方法もありました。

 

L字型チャンネルの表面に既に両面テープが貼られて
いるので、アクリル板を押し当てた瞬間に接着します。

 

下端にはまだチャンネルの用意がありません。
窓サッシの僅かの段差が位置を決めています。

 

長手方向の1枚板を嵌め込めば完成です。準備は整っているはず
ですが、保護シートを付けたまま念のため収まりを確認してみます。

 

不足分との接合には、断面が「」字型の樹脂製チャンネル
(ジョイント)を使用します。5.5mm規格なので余裕があります。

 

恐ろしいことが発覚しました。上部端に何と7mmもの
隙間があります。建物家屋の歪みによるものです。

 

5mm厚を7mm調整するには・・、作業は大変ですが
仕上がりを重視し木工鉋で左右を斜めに削ります。

 

仕切りのない1枚板で仕上げたかったのですが、
出来上がってみるとチャンネルは気になりません。

 

貼り付けておいた両面テープが
アクリル板を強力に固定しています。

 

最後に、アクリル板の下端も固定しなければなりません。
出窓のサッシが作る僅かな段差が位置を決めています。

 

アクリル板右端は、滑り出し窓との境界仕切りに
既に両面テープで接着・固定されています。

 

再びL字型チャンネルを使用します。下側では
アクリル板の手前側から押し付けて固定します。

 

連続するチャンネルが干渉し隙間が
生じないよう、端を切り欠き加工します。

 

アクリル板をつなぎ合わるジョイントに
干渉しないよう、ここも切り欠きます。

 

外観を損なわないよう正確に位置を合わせ
ます。ここで、接着には少々コツが必要です。

 

保護シートを残しておき、端から貼り付けながら徐々に
引き剥がして行きます。ずれて接着しても剥がせません。

 

日が暮れるのが早くなりました。作業を終えると外は薄暗くなっています。外観を損なわず、
天板面をほとんど犠牲にすることもなく、アクリル板を使用した窓の二重化工事が完成です。
アクリル材自体の断熱性は分かりませんが、右端の何も断熱対策をしていない滑り出し窓は、
既に結露による水滴が全面に広がっています。外気温がみるみる低下してくるこの時間帯、
二重化した左側はアクリル表面の下3分の1あたりがうっすらと曇っている程度です。

 
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