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CDプレーヤーロッドアンテナ交換(2019.5.9)


東芝製防水仕様のCDプレーヤーです。AM・FM2バンドのラジオ放送も受信
できる便利な製品です。子供さんがラジオのロッドアンテナを折ってしまった
そうで、修理のご依頼をいただきました。相当品に交換すれば良いのでわけも
ありませんが、この程度の修理をするサービスが身近にないことが残念です。

 

上面操作パネルの後部に
ロッドアンテナが収まっています。

 

多段ロッドのうち残って
いるのは1段目だけです。

 

折れた2段目以降も送って下さいましたが
スムーズに伸縮する状態に戻すことは無理です。

 

汎用品が多く出回っていますので
相当品で交換することにします。

 

アンテナの基部を残し、
伸縮部(1段目)を外します。

 

基部はプレーヤー本体に固定されています。
アンテナ全部を交換するので外します。

 

固定ネジを抜きます。大概
これで基部は緩むはずです。

 

ペンチで基部を引き上げるも
まるで抜けてきません。

 

内部で別に固定されているのかも
知れません。本体を分解します。

 

乾電池ホルダー内部にも固定ネジが
あります。完全に防水仕様です。

 

ゴム製のシール材を挟み、本体
前後のカバーが合体しています。

 

基部が抜けてこない理由はこれです。アンテナ線を
内部に引き込む部分にも防水処理が施されています。

 

防水処理を取り除くと面倒なことになるので、アンテナ基部は再利用
することにします。破損したアンテナを復元しながら長さを調べます。

 

まず途切れ途切れに残骸を
並べ、全長を割り出します。

 

全長50cmあります。多段ロッドを
完全に伸ばした時の長さです。

 

次にロッドを収納した時の長さを調べ
ます。14~15cmといったところです。
 

あらためて汎用品を探してみると、長さが
完全に合致するものはなかなか見つかりません。

 

連休を挟んだため半月以上もかかりようやく配送
されました。秋葉原を探す方が早かったようです。

 

元のアンテナのものを再利用する
ので、基部は外してしまいます。

 

作業は簡単です。アンテナの1段目を
基部にネジ止めするだけです。

 

銅ワッシャを隙間に挟み込みます。アンテナ回転が
固からず柔らかず、しっくり動くようになります。

 

ピンセットを差し込み、ワッシャも
含めてネジ穴を一致させます。

 

ネジを締め込みます。銅ワッシャがクッションと
なり、きつく締めてもアンテナは固着しません。

 

アンテナ収納時の長さが少々短かったようです。最終段(先端部)が少し出た状態で
収まります。全長を合わせてあるので、放送受信時のアンテナ特性は変わりません。

 

AM・FMともラジオ放送を受信してみます。問題ありません(当然ですが)。
浴室でも使用できる防水仕様にしては、やけにクリアな耳触りの良い音質です。

 
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