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白バイ&機関車(2018.2.28)


守谷おもちゃ病院での修理です。最初に担当したのがこの精悍な白バイです。
自動車の運転中は呼び止められたくない、出来れば遭遇もしたくない1台ですが・・

 

大変なことになっています。お巡りさん大丈夫ですかぁ。
白バイよりもお巡りさんを(本当の)病院に運ばなくては!

 

お巡りさんは両足が取れてしまう重症です。
交通事故を取り締まる側なのに何ちゅう・・。
 

バイク後部の赤色警告灯もこの有様。ナンバー
110なんて、一般人が付けてたら怒るでしょ。
 

先にお巡りさんの修理(治療?)をします。
これは初めての破損ではないようです。
 

一度接着剤で修復した跡があります。しかし弾性のある
ゴム系接着剤が使われており、適切な接着とは言えません。
 

元の接着剤を取り除き(取れてくること自体が問題
です)、新たに溶剤型の接着剤で接合し直します。
 

二塩化メチレンが樹脂を溶解し、接合面双方の
材料が溶融し合い凝固することで強固に接合します。
 

元の凛々しいお巡りさんが蘇りました。
復帰してもあまり頑張らなくていいですよ。
 

バイクの警告灯を修復します。ステーにポールが
差し込まれる構造ですが、ひとまとめで接着します。
 

こちらも二塩化メチレン(アクリル
専用接着剤)で接着します。
 

破断面を正確に一致させ、ポールが
垂直に立つようしばらく保持します。
 

修理完了です。お巡りさんに白バイに乗ってもらいます。スケール感に
優れた設計で、「おもちゃらしくない」リアルな印象・迫力が漂います。

 

後部左サイドに並ぶ押しボタンスイッチにより、エンジン音やサイレンなど
いくつかのサウンドが再生されます。同時に前後の警告灯が点滅します。
お巡りさん、交通事故には気を付けて下さい・・もちろん私も気を付けますけど。

 

続いて担当したのは、D51をモデルに
したSL(蒸気機関車)のおもちゃです。
 

SLなど今時の子供たちは理解できないのでは・・、
子供たち以前に親たちも見たことがないでしょう。
 

動輪間をつなぐメインロッド、サイドロッド、エキセントリックの
役割など。しかし、いくらおもちゃでもいい加減過ぎます。
 
 
連接棒(のつもり)のパーツが左右両側とも
シリンダから脱落し、テープで止められています。
 

右側後部の車輪は、連接棒ごと車軸から抜けています。内側を点検すると、
車軸が差し込まれる車輪中心部の、樹脂突起部分に欠損があります。

 

欠損範囲が全周の2分の1を下回っているので
何とか車軸を定位置に維持することが可能です。

 

欠損部分を修復するまでもなく、瞬間接着剤に
よる補強で最小限の強度を確保できそうです。

 

車輪側はいったん固化させて接着面を作り、
その後あらためて車軸側に接着剤を付けます。

 

車輪を差し込み、接着剤の固化を待ちます。
直前に連接棒を組み付けておきます。

 

走行部の修理を終えると、もう一つ別の問題があることに気付きました。先ほどの
白バイと同様に、押しボタンスイッチの操作により、ライトの点滅に加えSLもどきの
サウンドが聞こえるはずですが・・、何も聞こえてきません。本体を分解します。

 

このマイクロスピーカーユニットから音が
出るはずです。振動板はPET樹脂製です。

 

回路形を当ててみると、ボイスコイルに
導通がありません。断線が疑われます。

 

病院長先生が断線の修理を試みるそうなので
そちらにお任せし、新しいユニットに交換します。

 

スピーカーユニットの外径が僅かに小さいため
周囲を2か所ほどグルーガンで固定します。

 

こちらも修理完了です。マイクロスピーカーでは、とてもSLの重厚な走行音など再現は
無理です。スチームを吐き出す「シュッシュッ」という耳障りなサウンドのみ、いくらか
本物に近いかも知れません(私自身は高校在学時までSLを身近で見ていました)。

 
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