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レーザー加工機 レーザー管交換


工房のレーザー加工機は800mm長、出力50Wのレーザー管を装着しています。導入以来
色々なトラブルに見舞われながらも、アイデアに形を与え、製作品の範囲拡大に大いに貢献
してきました。3年ほど使用してきて、どうやら出力が落ちてきたようです。ハーフミラー直下で
レーザービームを観察すると、レーザー痕が複数の点に分かれており(分極?)、パワーが
1本のビームに収束していません。加工速度を下げれば切断できなくありませんが、切断面の
状態が悪化します。円高が進み50W管を2万円以下で購入できるので交換します。

 
元のレーザー管を取り外します。
2か所の固定具からネジを緩めます。
 

ラバーを介した単純な固定方法なので、簡単に
外れてきます。取り付け位置の再現性は最低です。
 

水冷用のシリコンチューブを抜き取らなければなり
ません。固着しているようなので根元で切断します。
 

交換用のレーザー管には新しいシリコンチューブが
付属しているので、再利用する必要はありません。
 

アノード側のシリコンチューブも切断します。残留水が
周囲を濡らすと厄介なので下に雑巾を当てています。
 

夏場は水温が上昇しタンクにぬめりが出ることもあります。
その割にガラス管内やチューブは綺麗な状態です。
 

丁寧に取り外します。出力が低下したとはいえ
まだビームは出ていますので保管します。
 

管の内部にところどころ汚れが見えます。この焦げ
茶色のスポットは発信管の表面に付着しています。
 

購入先はこちら、ひと月後に見るとさらに$8ほど
安くなっていました。送料がバカになりません。
 

$40近くEMSに払っても配送に最大27日かかる
はずが、今回に限って何故か5日後に到着しました。
 

デリケートなガラス製品なので厳重に梱包されて送られてきました。緩衝材にくるんで
段ボール箱に入れられ、さらに外側を発泡スチロール箱でパッキングされてきました。
 

カソード側です。水冷配管とレーザービームの
出口、錆かかった電極が見えます。
 

アノード側です。やはり電極が錆がかっています。
新品なので当然ながらチューブ全体が綺麗です。
 

付属してきたシリコンチューブは内径がひと回り
小さく、ガラス配管に被せるには困難が伴います。
 

付属のチューブを使用せず、元のチューブを再利用
することにしました。交換の手間を省略できます。
 

レーザー管を精度の悪いステーに
載せ、固定具の位置を合わせます。
 

ガラス管保護用のラバーを差し入れます。無いよりも
マシですが、固定位置の精度を著しく損ないます。
 

固定具のネジを締め付けます。万が一にも
ガラス管を「パキッ」とやらぬよう慎重に締めます。
 

電極の接続には旧来のネジ式ターミナルを利用
します。多少錆がかっていても確実に接合します。
 

交換取り付け作業終了です。水冷用シリコン
チューブや配線を筐体内に小綺麗に始末します。
 

通電に先立って冷却水の循環を確認します。
流路から空気が押し出されるのを待ちます。
 

レーザービームも正常に出ています。ビームのバイオレット発光が交換前よりも安定
しています。実はここからがしんどい作業、光軸の調整にかからねばなりません。

 

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