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2.4インチTFTデジタルオシロスコープの組み立て(2018.12.10)


おもちゃ病院のドクターS氏が、組み上げたデジタルオシロスコープを見せてくれました。
ARM Cortex-M3プロセッサを搭載し、2.4インチカラーTFTディスプレイが付属する
ポケットサイズです。サンプリングレート1M/s(12bit)で帯域幅200kHz、9V動作で
回路形と並べてデスクトップで使用するには非常に便利です。工房へ導入即決です。

 

S氏が入手されたのは秋月電子通商
税込み2650円に送料500円です。

 

同一の商品がAmazonにもあります。こちらは
専用ケースが付属して2999円、配送料無料です。

 


Amazonの心配は中国本土からの出荷だと
2週間~1月かかりますが、翌日届きました。




オシロスコープ本体はビニル袋入り、アクリル製
専用ケースは段ボール箱に梱包されての到着です。

 

パーツ福袋のようなビニル袋から電子部品を取り出します。個々の
部品が小さいので、かなりの部品数になります。付属の説明書は
全て英文ですが、秋月電子通商のサイトに日本語版があります。

 

部品取り付け前に、種類ごとに大雑把に分類しておき
ます。特に抵抗器の細かさに、既に気が滅入っています。
 

抵抗器は拡大鏡下でもカラーコードが判読出来ません。
回路形で実際に抵抗値を測定しながら確認します。
 

組み立て説明書に部品の取り付け順と個数が記載
されているので、取り違える心配はまずありません。
 

ダイオード、タクトスイッチ、トリマーを差し込みます。基板の
シルク印刷は部品番号のみで、定数は省かれています。
 

部品を一定数差し込むごとに、
裏返して半田付けします。
 

常用している弱電用半田ごてでは、
こて先が大きく熱伝達性も不十分です。
 

全ての電子部品を実装し終わりました。部品を取り違えさえしなければ、誰でも完成
できる簡単な工程です。特に、老眼の進んでいない若い方には訳もない作業でしょう。

 

表面実装デバイス(SMD)は基板に取り付け済みなので安心です。半田面を確認
します。手作業ではソルダリングラインのような美しい仕上がりは期待できません。

 

付属する2.4インチカラーTFTです。
表面に保護用のシートが貼られています。

 

裏側にDIPピンを判断付けします。
3か所のピンがマウントも兼ねます。

 

説明書の指示通り、電源を接続し基板上のテストポイントで
電圧を確認します。正常ならばジャンパーを短絡します。

 

TFTを差し込み、あらためて電源を投入します。
プロセッサが起動し、クレジットが表示されます。

 

スコープのスケールが表示されます。プローブを接続するとハムノイズにより
不規則な波形を表示します。組み立てたままで問題なく動作しているようです。

 

基板上に1Hz方形波のテスト信号が出ています。問題なく綺麗に表示されています。
この信号を使ったプルーブのキャリブレーションは、後日あらためて行うことにします。

 

アクリル製専用ケースは別売りもされており、単体で1000円
近くします。スイッチの始末が面倒なのでセット品を選びました。

 

カット加工済みのアクリルパーツ9点に、
スイッチツマミ、固定ネジが含まれています。

 

組み立て説明書はどこにもありませんが、しばらく
パーツを眺めていると組み付け方が見えてきます。

 

アクリル平板パーツを箱型に組んでいきます。突起と
穴が1対1関係なので、間違えると組み上がりません。

 

ケースの4隅に長ネジを通します。底板から出たところで
2個のナットを入れ、基板の高さを調節しながら固定します。

 

LCDグリル板を2枚重ね、保護シートを
剥がしてから上部カバーを被せます。

 

教材か実験キットのような様相ですが、基板が正確に
収まっています。ツマミの形状も良く考えられています。

 

上部カバーから出た長ネジの先に
袋ナットをねじ込み、全体を固定します。

 

工房で古いブラウン管オシロスコープを所有していますが、大きく、重く、スタートアップに
時間がかかり、帯域が狭く精度も低い・・、ろくなことがありません。岩通やテクトロンの
高性能シンクロスコープが並ぶと、専門ラボのようでさぞ格好は良いでしょう。しかし、使い
こなすだけの知識も技術もなく、簡単な回路の点検程度にはこのオシロが活躍しそうです。

 

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