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1×4チェアSmallの組み立て手順
 

組み立てに必要な部品です。各部品は必要な形状とサイズに切断加工済みです。
表面はプレーナーによる荒削り仕上げにしてあります。また、木ネジ用の下穴も
一部加工済みです。キットにはこれらの部品の他に木ネジと真鍮釘が含まれます。


 部品の確認


前後の脚。長い方(左)が後脚、短い方(右)が前脚。
組み立て後に外側となる縁にR加工されています。

 


前後・左右用幕板。前後用が長さ312mm、左右用が
276mmで、前後用が数cm長く切断されています。

 

前後用幕板の両端に、木ネジを
打つ下穴が開けられています。



4枚からなる座板。3枚は手前側の座板で350mm、
短く切断されている1枚は奥側用で312mmです。



径24mmの丸棒。低い背板に使用します。ラミンの流通が
既に止まり、代わりにアメリカ産ヒノキ製を使用しています。


 左右脚の組み立て


前脚用・後脚用部品を1枚ずつ使用し、左右に分けて脚を
組み立てます。材の端から板厚2枚分手前に位置を印します。

 


接合に使用する木ネジ
(32mmコーススレッド)です。

 

1か所あたり3本の木ネジで十分強度が出るので、
接着剤は不要です。先に木ネジを途中まで打ちます。

 

材料の裏側に木ネジの先端が
少し出るまで打ち込みます。

 

木ネジを3本とも先に打っておくと
能率良く作業を進められます。

 

3本とも裏面にわずかに
先端を出しておきます。

 

材料同士を押さえ付けると、飛び出ている先端が
表面に軽く突き刺さり、固定されてずれません。

 

1本を打ち込み完了の1歩
手前まで打ち込みます。

 

指金を当てて材料の取り付け角度(直角)を確認
します。この段階なら角度の微調整が可能です。

 

直角を保ちながら残り2本の
木ネジを打ち込みます。

 

反対側の端に前脚を取り付けます。先に
木ネジを途中まで打ち込んでおきます。

 

木ネジを1本打ち込んでから
前後脚の間隔を測ります。

 

前後脚の下端でも間隔を測り、先に測った間隔と
等しくなるよう前脚の取り付け角度を調整します。
 

残り2本の木ネジを打ち込み、全ての
木ネジを最後まで完全に打ち込みます。

 

もうひと組反対側の脚を組み立てます。ここで左右の脚を重ね合わせ、組み立て
方を間違えていないか確認します。数mmの誤差は完成に大きく影響しません。

 
 幕板周りの組み立て


前後用の幕板により左右の脚を
接合し椅子を箱型に組み上げます。

 


木ネジを正確に打ち込みにくい箇所
なので、予め下穴が開けられています。

 

材料端(木口)まで板厚の半分しかなく、
下穴がないと板に割れが生じます。

 

小さな接合面積に大きな荷重が
加わるので、接着剤を併用します。

 

左右幕板の木口面に接着剤を塗り付けます。
接合後に少しはみ出てくるくらい使います。

 

前後幕板の木口面にも接着剤を入れます。
2面で接合力が生じ強度が高まります。

 

先に木ネジを途中まで打ち込んでおき、接合位置がずれ
ないよう、隙間が残らないよう正確に位置を合わせます。

 

クランプを利用して材料を固定しておくと
正確な位置を容易に維持することができます。

 

はみ出た接着剤は、濡れ雑巾などで手早く拭き取るのが良いと
されますが、乾いて固まってからノミなどで削り落とす方が賢明です。

 

濡れ雑巾で材料表面に接着剤が塗り広がり、乾いて
僅かでも残っていると、ワックスや塗料が乗りません。
 

反対側を組み立てます。必要な個所全てに接着剤を
入れます。多少のはみ出しは気にしないことです。

 

ここで、背板代わりの丸棒も組み付けて
しまうので、穴の内側にも接着剤を入れます。

 

無理をせず、先に脚の取り
付け位置を決めておきます。

 

木ネジを打つ前に、左右脚の間隔を
少し広げて丸棒を入れておきます。

 

先に木ネジを途中まで打ち、先端を
突き出させておくと位置決めが簡単です。

 

部品同士の接合位置がずれないよう、隙間が
空かないよう気を付けながら木ネジを締めます。

 

電動ドライバのトルクに任せていると、
木ネジが深く材料に喰い込んでしまいます。

 

木ネジの頭が軽く材料に沈む程度で十分です。
要所に接着剤を併用しているので丈夫です。

 
 座板の打ち付け~完成


4枚の座板を用意します。奥の
1枚のみ長さが異なります。

 


下側で幕板が受けている位置に、釘を打つ
位置(材料端から板厚1.5枚分)を印します。

 

32mmの真鍮釘を途中まで打ち付けておきます。
裏側に先端を少し出しておくと位置決めが簡単です。

 
 

接着剤を入れます。幕板の全周と
前脚の木口面に塗り付けます。

 

座板同士がつながる小端面にも接着剤をいれます。
同じ方法でフローリングは軋みを防止しています。

 
 

真鍮釘は柔らかいので、折れ曲がらないよう軽く少しずつ
打ち込みます。心配ならばキリなどで下穴を開けます。

 

最後に奥の座板を打ち付けます。真上の丸棒を
避けながら、玄能痕が付かないように打ちます。

 

幕板の位置が板厚1枚分引き込まれている
ので、奥側の釘位置もその分変更します。

 

真鍮釘は金色に近い光沢色なので、釘頭が
見えたままでも装飾的で、特に化粧は不要です。

 

組みあがった時点で、座板の最前縁と
左右前脚の前縁にルーターでR加工します。

 

組み立てキットの場合は、前縁のR加工済みの部品が入っています。板厚・板幅の誤差により、
座板の前縁位置が前脚に一致しない場合があります。座板が手前にはみ出ることがほとんどです。
そのままでも使用上問題ありませんが、座板前縁の小端面をかんなで落とすなど調整して下さい。

 

組み立て作業終了、完成です。幕板と座板が
強い箱組を構成し、撓みにくく頑丈です。

 

DIYテイスト(無垢材)を出すために無塗装がお勧めです。
ワックス仕上げやステインによる着色もお好みでどうぞ。

 

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