「センサーマット」なる介護用品があることを初めて知りました。床に敷いたマットが
体重を感知することで、人の移動を知らせてくれる装置です。センサーからの接続
ケーブルを中継ボックスに接続するコネクタが損傷し、その修理を依頼されました。
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センサーからのケーブルを中継
ボックスに接続しているコネクタです。
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コネクタを抜いてみますが、特に
問題があるようには思えません。
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オス側のコネクタには、元々外周にリングが入れられて
おり、メス側にネジ固定できるようになっていました。
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ネジ固定によりロックすることで、不用意にケーブルが
引張られコネクタが抜けることを防止しています。
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オス側・メス側とも配線を全て切り離し、コネクタを取り外して分解して
みました。樹脂製ですが通信機用の堅牢な製品が使用されています。
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秋葉原を歩き回り、ようやく同類の部品を探し当て
ました。メーカーから取り寄せると数千円します。
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オス側の外周に固定用リングが入っています。
4P仕様ですが端子は2P分実装されています。
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購入時点で分かっていましたが、メス側パネル取り付け部の
外径がかなり小さいです。他に選択肢がありませんでした。
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その結果、中継ボックスの取り付け
穴に対してサイズが合いません。
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コネクタの大部分が穴を通り抜けてしまい
ます。これではケースに固定出来ません。
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取り付け穴が不必要に大きい分、
ワッシャを入れて解決することにします。
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丁度良いワッシャなどあるはずがなく、
採寸の上ワンオフで製作します。
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単に鍔部分を拡大するのではなく
隙間を埋める役割も持たせます。
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鍔を拡大するワッシャ、隙間を埋める
ワッシャの2種類をCADにて設計します。
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DXF形式にエクスポートし、レザー
カッターの制御ツールに渡します。
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2mm厚のアクリル板を用意します。
必要な材料はほんの僅かです。
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光軸の調整後、レザーカッターは
非常に調子良く稼働しています。
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数十秒で切断が終わりました。とても
手作業で加工する気にはなれません。
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アクリル板を持ち上げると部品がするりと抜けて
残ります。非常に綺麗に切断できています。
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鍔を拡大するワッシャ(下側)と
隙間を埋めるワッシャ(上側)です。
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保護紙を丁寧に剝がします。内周に直線
部分があるのはコネクタの回り止めです。
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鍔拡大用のワッシャを入れます。
若干内周がきついようです。
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続いて隙間を埋めるワッシャを入れ
ます。力を加えて押し込みます。
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コネクタ側の準備が出来ました。これで元の
コネクタと同等の大きさ・形状になります。
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中継ボックスの取り付け穴に差し
込んでみます。ぴったりのようです。
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内部から配線を引き出して
端子に半田付けします。
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ボックスの内側から樹脂
ナットを入れて固定します。
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オス側コネクタにも
配線を半田付けします。
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ケーブルが引っ張られた時に、半田付け部に
直接力が加わらないよう対策を考えます。
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ケーブル被覆の上からビニル線を
巻き付け、瞬間接着剤で固定します。
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このビニル線によるコブが
ストッパーとして機能します。
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コブの上からコネクタの
カバーを被せます。
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コネクタを差し込んだ後、外周のリングをメス側にねじ込むことで
両者がしっかりと連結され、不用意に抜けてしまうことが防止されます。
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