農業関連事業コンサルティングのアルファイノベーション株式会社様から、業務に直結
する重要な技術的ご相談をいただきました。農産物加工用の圧搾空気式作業機を稼働
させるため、コンプレッサー3台からの配管をサージタンクにまとめ、さらに5系統に分岐
しなければなりません。以前に専門業者に依頼したところ、このような簡単な接続図を
提案されたものの、ある問題が解決できず結局請け負ってもらえなかったそうです。
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社長直々のメールには数枚の写真が添付されて
いました。これはサージタンク出口側の配管です。
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サージタンク反対側に出ている
エア入り口側の配管です。
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専門業者が作成した配管接続図の中で、サージタンクから供給される圧搾空気は5系統に分配
される仕様です。5本のエアホースをカプラを介して接続する際に、カプラを取り付ける基部に相当
する部品(分岐ボックス?)が、製品として用意されていないそうです(3系統まではあるようです)。
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空気圧を平均化するため容量260ℓの
サージタンクが既に確保されています。
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配管を変更・拡張するので、接続部の写真も数枚
送られてきました。コンプレッサー出口のようです。
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エアホースの接続にはカプラーが使用されています。
型番が分かるように近撮写真が添えられています。
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オス側カプラーを外したところのようです。ある
程度細部は分かるものの、全貌が見えません。
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かくなる上は現地に乗り込みます。現場の状況を直接
見て、作業内容はもとより作業の可否を判断します。
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アルファイノベーション株式会社様は埼玉県白岡市に
あります。工房より40数キロ、車で1.5時間ほどです。
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アルファイノベーション株式会社は、株式会社アグリジョイン、
NPO法人めぐみの里をグループとする成長著しい企業です。
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3社を率いる代表取締役・理事長の山田浩太氏。仕事に
厳しく、人に優しく、人生に前向きな天才的起業家です。
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現地下見に伺った当日、山田社長に案内されながら全力で状況把握、情報収集に努めます。
高圧配管の規格、法令なども勉強しなければなりません。中古で入手されたという260ℓ、
耐圧1MPのサージタンクです。屋外に置かれていましたが、錆もなく状態は良好です。
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サージタンク出口側の配管を確認します。
エアバルブ(コック)が取り付けられています。
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出口配管はエルボを介して下向きに出ています。
配管計画によりエルボは取り外すかも知れません。
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入り口側の配管を確認します。エルボで下向きに出ており、
ホースニップルによりエアホースが接続されていたようです。
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サージタンク上方に取り付けられている圧力計です。
最大使用圧力1.08MPに赤マークがあります。
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テント式作業建屋内に移動します。西側壁面寄りに2台のコンプレッサーが配置
されています。日立製5馬力のベビコンです。3馬力の作業機2台(計6馬力分)を
1台で賄っていたため、エアの供給不足や拡張性について不安を抱えていたそうです。
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コンプレッサーの近撮です。まだ年式も
新しく、運転は快調そのものです。
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三相モータがベルト伝達で圧搾ポンプを駆動
します。定評あるベビコンらしく堅牢な構造です。
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コンプレッサー付属のエアタンクは、容量130ℓ、
最大使用圧はサージタンクと共通で1.08MPです。
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コンプレッサー出口部分の配管を確認します。
コードが絡み埃まみれで厄介な状況です。
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あれこれ拡張性を考えたせいでしょうか、カプラが
いくつも追加されていて訳が分かりません。
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後々のメンテを考えると、カプラは必要
最小限に整理した方が良いと思われます。
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エアの経路には口径3/4インチ、つまり6分の配管が使用
されています。既存のカプラ・ニップルを残らず調べ上げます。
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分岐数を増やすには、既存ポートと同等規格で
構成しなければなりません。型番を確認します。
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東側壁面寄りに置かれているもう1台のコンプレッサーです。
3台を並列接続し15馬力相当の供給能力を得る計画です。
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こちらのコンプレッサーも出口部分の配管が
面倒なことになっています。いずれ整理します。
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作業建屋内の全景です。ちょうど午後の業務が始まったところです。毎日産地から届く大量の
長ネギを、大手うどんチェーン店に対して、厳密な規格のもと加工処理して出荷しています。
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圧搾空気により稼働する長ネギ専用の作業機です。高圧の空気を吹き付けることで
長ネギの外皮を一瞬にして剥き取ります。泥土もろとも驚くべき効率で除去されます。
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処理能力の拡大、従業員の方々の負担軽減のため、
これまで2台だった作業機を4台に拡張する計画です。
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1台当たり3馬力(計12馬力)の仕様なので、コンプレッサー
3台の並列接続とサージタンク併用により対応できそうです。
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さて、現場の状況は十分に把握・理解することができました。状況を振り返るための記録写真も
数多く撮影することができました・・・。しかし、適合部品がないために専門業者が一度は手を引いた
問題を、「ダメモト」守谷工房ごときが解決できるのでしょうか。下見を終えるのと同時に不安が湧き
起こってきます。大変申し訳ありませんが、お断りする理由を車の中で考えようと、帰路に就きました。
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