施設で利用されている470L大型冷蔵庫です。以前にも製氷機の故障で一度修理
させていただきました。ドア開閉不具合の修理も2回目で、前回はキャッチャー摺動部に
グリスを入れて応急的に措置しました。原因を正確に把握しなければいけません。
|
パナソニック製「NR-473TM-N」、生産終了品ですが
発売当時、消費電力を40%も低減した省エネ設計です。
|
冷蔵室は左右に微妙な比率で開閉する
観音開きドアが取り付けられています。
|
右側ドアは問題なく開閉します。が、やや小さい
左側ドアは、開く際に一瞬何かに引っ掛かります。
|
ドア側に付いているクローザーが、閉鎖時は右横に
90度回転し、内側から右側ドアとの隙間を塞ぎます。
|
ドアを開けようとしてクローザーが90度左回転
する際に、何かに接触し引っ掛かるようです。
|
多少無理に力を入れて引くと、引っ掛かりが外れてドアが開いて
きます。カメラをマクロ撮影にしてキャッチャー部を詳細に確認します。
|
クローザー側の爪の一部がキャッチャーの突起に嵌まり
込んでいます。ドアの引っ掛かりはこの瞬間に生じます。
|
引っ掛かる少し手前の状態を確認します。クローザー側の爪の一部がV字状に欠けている
ことが分かります。ここにキャッチャーの突起が嵌まり込むことで引っ掛かりが生じます。
|
本来ならばドア側クローザーを丸ごと部品交換
しなければならず、時間も費用も多くかかるでしょう。
|
V字型に欠けた溝に突起が嵌まり込まない
よう、何らかの措置をすれば良いわけです。
|
溝の手前にプレートを取り付け、その上を突起が滑るようにします。薄い
プラ板を使いたいところですが、手持ちの2mmアクリル板で小片を作ります。
|
爪の内側に多少の余裕があるので、
2mm厚でも特に問題なく機能します。
|
スムーズに開閉するようになりました。職員の方に確認してもらいます。クローザー
爪部分の肉厚をもう少し大きくしておけば、このような単純なトラブルは防止できている
はずです。簡単な部品が実質的に全体の耐用年数を左右しているとすると残念です。
|
|
|