「リラクゼーションパーク」・・皆目見当が付きません。どこかのスーパー銭湯の名称なのか?
テレビ通販で紹介されている健康器具によく似た、腰ベルトタイプの製品です。バイブレータを
内蔵して振動を加えるタイプか、低周波電流で筋肉をヒクヒクさせる方式、あたりでしょうか。
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「動作しなくなった」とだけ聞いてお預かりしてきました。
正体の分からないものを、修理などできるのでしょうか。
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腰ベルトの表面に、パッドのような、実際には
箱のようなものが2個取り付けられています。
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腰ベルトに付属している電源部?コントローラ?
です。確かに「RelazationPark」とあります。
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コントローラの裏面を確認します、「タイマー」でした。
「装着部位のこり及び血行の改善」に効果があるそうです。
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「芳香園商事」も聞いたことがありません。が、
ネット上に製品に関する情報がかなりあります。
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「交流磁気治療器」のベルト仕様とのことです。
全く同じ製品ですが「株式会社マルタカ」製?です。
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伺っていた通り電源を接続しても何も起こりません。表面の
LED表示も点灯しません。内部に問題がありそうです。
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ヒューズ切れ、半田クラック、コンデンサのパンク
あたりならば簡単に修理できるのですが・・・
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装置の動作原理も構成も分から
ないまま・・裏カバーを外します。
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裏カバーが外れ、内部の回路基板が
見えてきました。不思議な印象です。
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回路基板は表側カバーの内側にネジ
固定されています。これも緩めます。
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写真に向かい、回路の右半分がアナログ系、
左半分がデジタル系に構成されているようです。。
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回路基板をカバーから完全に分離します。この手の
器具には高電圧部分が含まれるので要注意です。
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あまり見かけない部品が使われています。
手で触れると全体的にグラグラしています。
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半田を吸い取り取り外してみると、何と
7本の端子のうち4本が折れています。
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「BP5067-12」と表示があるこの部品の
役割が何であれ、端子の折損は致命的です。
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「BP5067-12」を調べます。ROHM社製のAC/DCコンバータです。
7番ピンをコモンに、12番ピンが入力、1番ピンが出力となっています。
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折れていたピンを半田付けし直し、
コンバータ周りの電圧を確認します。
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入力側にはダイオードで整流された
直流ほぼ140Vが入力されています。
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出力側の1番ピンを確認します。「BP5067-12」の
仕様から、12V前後が出力されているはずです。
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全く電圧が出ていません。コンバータ
「BP5067-12」が完全に破損しています。
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補修部品を探しにかかります。秋月電子以下、主な
ショップで取り扱いがない中、ミスミに在庫がありました。
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送料無料、原則的に当日出荷のミスミですが、
取り寄せになるのか10日以上待ちです。
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ようやく工房に部品が到着し、
修理作業を再開します。
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全く同一の部品「BP5067-12」です。
ただし、1個1000円ほどします。
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取りあえずこのコンバータの不良が見つかっただけで、他の
部分にも不具合があるかも知れません。それはさておき・・
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新品のコンバータを取り付けます。回路全体に
電力が供給されないことには何も始まりません。
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回路基板は両面スルーホール基板です。
念のため両面とも半田を十分に入れます。
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ここで2回目のテストを行います。コンセントを差し込むと
出力側に12Vが出ます。同時にLEDが点灯しています。
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コンセントを差し込んだ直後です。
LED表示の中央横棒が点灯します。
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下にあるタクトスイッチを押すとタイマーが
動作し、以後30分間を計測します。
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破損したコンバータの部品交換のみで、不具合は解決したようです。他の部分に
特に問題はありません。腰ベルトに接続し、あらためて動作を確認してみます。
ブルブル振動などしていませんし、低周波を流すような導電部分もありません。
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パッドの表面に、ドライバーの先など金属材料を近づけてみて分かりました。
金属がビリビリ音を立てて振動します。強烈な交流磁気が生じています。
この磁界に身体を晒すことで血行の改善を図るわけです。ドライバーの
激しいビリビリ音を聞くと、何故か効きそうな気がしてくるので不思議です。
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