施設にある介護対応トイレです。車椅子ごと出入りできるよう
2枚のスライドドアが重なりながら間口一杯に開閉します。
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ドアが最後まで閉まりません。また開けようとすると
ドアの上の方から大きな音がして何かを引きずります。
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隙間から内部を覗くと、何か金具のような
ものが大きく動いているのが分かります。
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トイレの内側上方にあるメンテ
ナンス用のカバーを外します。
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カバーの両端で垂直方向の
ネジで固定されています。
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予想以上に大きなスペースが取られています。スライドドアを吊り下げ、
開閉時にダンパーとクローザーの役割を果たし、1枚目のドアに少し
遅れて2枚目を開閉させるなど、様々な機能が組み込まれています。
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ワイヤー巻き取り式のクローザーです。別施設で
修理した、大浴場の引き戸にも使われていました。
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上方にオイル式のダンパーが取り付けられています。
別のワイヤーを介して開閉を制御するようですが、
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ダンパー用のワイヤーとドアを結合する金具が、おかしな
ことになっています。隙間から見えていたのはこの金具です。
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ドアに固定されている金具が、完全に外れています。
ダンパーが効かないどころか、ドアの走行を妨げています。
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金具を取り除いてみると、元々
ネジで固定されていたようです。
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2本の固定ネジが残っています。よほど大きな力を受けたのか、ぐら
付いた状態が長期間続いたのか、ネジの頭が2本とも折れ飛んでいます。
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ラジオペンチで残っているネジの
シャフトを掴み、少しずつ回します。
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2本とも無事に取り出すことが出来ました。
ネジ穴内に残ると面倒なことになるところでした。
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金具側のネジ穴もそのまま再利用できます。
新たにネジを締め込むだけで良いと思います。
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M4の短いネジに、緩み止めのスプリングワッシャを入れ
ます。できればクロムのヘキサボルトを使いたいところです。
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とにかく目一杯の力で締め付けます。
前科(緩んだこと)があるからです。
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取りあえずしっかり固定できましたが、長さ200mm前後の
金具に20mm以下の間隔でネジ2本は、心許ないです。
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メンテナンスカバーを元に戻します。
ガラガラという異音は聞こえてきません。
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当初の仕様通り、2枚のスライドドアが
連動してスムーズに開閉します。
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クローザーの機能も問題ありません。この程度に
閉じた後は、緩やかにかつ自動的に閉まります。
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実は修理に伺った時、1階と2階を取り違えて1階のトイレを修理してしまいました。依頼されて
いたのは2階のトイレで、撤収間際に気が付いて2階も修理してきました。1階も2階も全く同じ
仕様で、つまり1階もほぼ同様に故障(1歩手前)していました。1階の修理はサービスとします。
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