休業明けと同時に、溜まっていた仕事を一挙に片付けます。発送をお待ちいただいている
お客様もいらっしゃるので、一刻の猶予もなりません。幅広のコテ面を持つヘアアイロンを、
既にかなりの本数修理しています。利用されている方が多く、また美容室でも重宝されて
いるようです。聞いたことのないメーカーの製品でそれも毎度違う会社名です。おそらく同一の
海外製品を、国内の複数の代理店が輸入し独自に製品名を付けて販売しているのでしょう。
不具合は電源コードが本体付け根部分で内部断線しており、電源が付いたり切れたりします。
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「株式会社ナユタ」・・ネットで
検索するもよく分かりません。
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動作確認を行います。スイッチを押すと
取りあえず電源が入りコテ面が発熱します。
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ですが、電源コードの本体付け根
部分を動かすと、電源が切れます。
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電源コードのゴム被覆に
擦れたような痕が見られます。
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本体付け根のコード保護材の
中に断線部分があるようです。
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電源コードが接続されている
側の本体カバーを分解します。
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両端と中央の3か所でネジ固定されています。
中央部は化粧シートに覆われて隠れています。
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化粧シートの両面テープを丁寧に
剥がし、ネジ穴を露出させます。
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固定ネジを緩めます。会社名が
異なっても構造はどれも同じです。
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化粧シートを本体カバーの
分割部分まで剥がします。
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会社名が印刷されたシールを剥がします。
分割部分に跨って貼り付けられています。
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本体に穴が開けられています。こちら側に温度
表示LEDを取り付ける場合もあるのでしょう。
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本体カバーの片側を外します。これだけで、電源コードの取り入れ部分および制御
基板にアクセスできます。バネが組み込まれたヒンジ部分は、極力分解を避けます。
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電源コードとともに制御
基板を取り出します。
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電源コードの基板接続部分に
半田吸い取り機を当てます。
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電源コードを固定している
半田を完全に除去します。
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電源コードを引き抜きます。基板の
ホールが綺麗に処理されています。
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コード保護材の中から元のコードを
引き抜き、保護材は再利用します。
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電源コードを引くと、断線個所で
簡単に切れて抜けてきます。
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残っているコードを取り除かなければ
なりません。ペンチで挟み強く引きます。
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保護材の入り口部分で切れてしまいました。
コードと保護材の一部が融着されているようです。
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ドライバーの先を差し込み、中に
残っているコードをほじくり出します。
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かなりしっかり融着されている
ようで簡単には取り出せません。
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木工用ドリルを入れて、残って
いるコードを削り(掘り)出します。
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反対側からも入れて、通路を塞いでいる
ゴム被覆を全て削り(掘り)出します。
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貫通しました。残っているゴム
被覆の残骸を丁寧に取り出します。
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並行2芯コードが通る
穴が確保できました。
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電源コードを通しやすいよう先端を加工
します。必要により潤滑剤を塗布します。
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かなりきつく通っているので
ある程度コードを保持できます。
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電源コードの先端を処理します。
ゴム被覆を7・8mm除去します。
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芯線をねじり合わせ半田を引きます。
基板の接続ホールに通します。
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半田をやや多めに入れて
しっかり半田付けします。
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飛び出ている余分な
芯線を切り落とします。
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一度本体内に組み込んで、
保護材の位置を調整します。
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電源コードが抜けてこないように、保護材の
出口部分に瞬間接着剤を入れて固定します。
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硬化促進剤を使用して
ある程度肉盛りします。
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制御基板・電源コードを、あらためて
本体内に正確に組み込みます。
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取り外しておいた本体カバー
(片側)を取り付けます。
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動作確認します。電源コードを
強く動かしても電源は切れません。
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作業完了です。電源コードの付け替えだけの簡単な作業ですが、電熱器具なので
特に確実な電線処理と接続作業が不可欠です。電源コードの本体付け根部分には、
使用の度に繰り返しストレスが加わります。付け根部分での内部断線は避けようの
ないトラブルで、ほとんどの製品が必ず不具合を引き起こします。修理の結果は
新品時と同等ではありませんが、新品と同程度の耐久性があると考えられます。
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