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ONKYO製FR-155A MDもCDも動作せず(2018.9.26)


浦安市から工房までご依頼主が持参されたMD・CDコンポです。MD・CDとも
再生ができず修理をご希望です。一流メーカー製の比較的新しい機種で、MD・CD
いずれのピックアップユニットも十分入手可能なので、修理をお引き受けしました。

 

ONKYO社の製品です。MDはほとんど聴かない
そうで、CDのみ修理してほしいとのことです。

 

背面側の様々な端子群です。かつてこのような
メカニカルな外観が喜ばれた時代がありました。

 

背面側下部に飛び出した部分は電源ユニット
でしょう。銘板に「FR-155A」とあります。

 

元はシステムコンポINTEC155シリーズ
X-A7
にセットされていたセンター部分です。

 

電源を入れて動作確認を行います。CDを
入れていないので「No Disc」の表示が出ます。

 

テスト用のCDを入れてみます。
トレイのローディングは正常です。

 

トレイが引き込まれTOCを読み
込みます。この動作も正常です。

 

再び「No Disc」の表示です。
CDを認識していないようです。

 

ピックアップレンズの汚れ、レーザー出力の低下など
色々原因を考えながら、取りあえず本体を分解します。

 

年数が経過しているので、基本的には
CDピックアップユニットを交換します。

 

FR-155A用の補修用ピックアップユニット
KSS-213Cは間違いなく入手可能です。

 

CDドライブは本体底部近くに組み込まれて
います。ドライブを取り出す作業が厄介です。

 

前面の化粧パネルを取り外しています。
音量つまみの内側に固定ネジがあります。

 

左右で噛み合っている爪を外します。
ドライバーの先を入れて浮かせます。

 

前面化粧パネルが外れたものの、その
内側にもう1枚別のパネルがあります。

 

内側のパネルも取り外さないと
CDドライブにアクセスできません。

 

底面に1本、側面にも固定ネジがあります。
巧妙に設計された立体的な実装構造です。

 

何となく一体型デスクトップPCの
内部実装を想像させる構造です。

 

内側パネルが外れてきます。前面化粧パネルと別部品に
するとは、ONKYOの製品デザインへのこだわりでしょう。

 

内側パネルにはスイッチ基盤、LCD等が取り付け
られ、本体とリボンケーブルで接続されています。

 

CDドライブを取り出せる一歩手前まで来て
いますが、最後の固定ネジが分かりません。

 

本体の向きを変えると、底面に金属カバーが取り付け
られています。簡単にネジ止めされているだけです。

 

驚くべき設計がされていることに気づきました。底面カバーを取り外すと、
そこには「こんちは」とでも言わんばかりにCDピックアップユニットが・・

 

底面カバーを外すだけで、ピックアップユニットを
メンテナンス出来るよう設計されているのです。

 

固定ネジとサスペンションスプリングを取り外します。
本体底部の手の届き難い位置ではなく、全く逆です。

 

いとも簡単にピックアップユニットを取り出すことが出来ます。接続ケーブルも
ピックアップ基板側で脱着可能です。本体の分解など・・不要だったわけです。

 

先に言ってくれれば・・と思うも、見事な設計に
感心しながら、ピックアップの点検を進めます。
 

確かにピックアップユニットはKSS-213Cです。
手前の半固定抵抗はレーザー出力調整用でしょう。

 

ローディングトレイ式のCDプレーヤーは
ピックアップレンズの清掃が困難です。

 

念のためレンズ表面の清掃を行います。
綿棒の先を柔らかくほぐして使用します。

 

少量のアルコールを含ませ、レンズのサーボ
機構に力が加わらないよう優しく撫でます。

 

いったんピックアップユニットを元に
戻し、動作を確認してみます。

 

前面パネルを外したことで、セットしたCDの端が確認できるように
なりました。TOCを読み込んでいる途中、CDが回転していません。
モーター音が聞こえるのでモーターは回転しているようです。
 

本体を持ち上げ、底から指先を入れてピック
アップユニットを軽く持ち上げてみると・・

 

CDが回転し曲が正常に再生されます。
手を放すと回転は止まってしまいます。

 

ピックアップユニットを支えているサスペンション
スプリングです。ヘタリにより高さが縮んだようです。

 

その結果、スピンドルパッドがCDに十分接触出来なくなった
ことが原因です。スプリングを伸ばして高さを復活させます。

 

ピックアップユニット自体には何も問題がありません。
レンズも清掃したので当分使用できるでしょう。

 

本体を元通りに組み上げ、再度動作確認を行い
ます。ヘッドホンから綺麗な再生音が聴こえます。

 

希望されなかったのでMDピックアップユニットは修理を見合わせました。
仮に修理した場合、交換用ユニットはKMK260でまだ在庫があります。
某海外ショッピングサイトで購入すれば僅か1000円ほどです(少々不安)。

 
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