守谷工房のリペア4へ                守谷工房Topへ

守谷工房のエアコンクリーニングサービス(2020.8.1)

 
守谷工房では主に近隣地域を対象にエアコンのクリーニングサービスを行って
おります。作業の際に冷媒ガスの不足が判明した場合はガスの追加チャージ、
またエアコンの取り外しと取り付け(移設や新規入れ替え)にも対応致します。
 

守谷工房のエアコンクリーニングを順を追って
紹介します。まず手前のカバーを外します。


ダストフィルターを引き出します。写真は
自動クリーニング機構がない機種の例です。

 

本体カバーが付いた状態で電気
掃除機で外側全体を吸い取ります。

 

吹き出し口のルーバーを外します。メーカーや
機種により組付けが異なるので慎重に作業します。

 

多くの機種が上下2段のルーバーを備えて
います。先に上側のルーバーを取り外します。

 

続いて下側のルーバーを外します。
ルーバーを強く撓ませる必要があります。

 

本体カバーは数本のネジで固定されており、
大概化粧キャップが被せられています。

 

機種により固定ネジが(目立たない
ので)見つかりにくいことがあります。

 

本体カバーの内側にセンサー類が配線されている
ことがあるので、確認しながら慎重に引き出します。

 

多くの機種で本体カバーの上部奥に簡単な
勘合があります。手を伸ばして解除します。

 

熱交換器のフィンが露になりました。フィンの隙間にかなり埃が入り込んでいます。
手前のエアフィルターが長期間目詰まりしてたことが原因で、フィルター面以外を迂回
して蓄積したようです。この埃が熱交換効率を低下させ、カビ臭などの元になります。

 

電気回路が収まる側面にも埃が回り込んでいます。
ルーバー用モーターにも影響を及ぼしかねません。

 

水平方向の整流フィンです。まとわりついている
黒い汚れはカビで、その奥にも広がっています。

 

丸ブラシを取り付けた掃除機で、
埃を徹底的に吸い取ります。
 

フィンの隙間にブラシの毛先を通し
入り込んでいる埃を搔き出します。
 

熱交換器以外にも手前表示パネルの周囲、
両側面や上面の奥にも手を伸ばします。

 

先の細いノズルに交換し、排水パンの
隙間から内部の埃を吸い出します。

 

埃吸い取り後の熱交換器フィンの状態です。掃除機をあまり乱暴に扱うと
極薄金属製のフィンを潰してしまいます。気流の通り道が塞がれ熱交換を
妨げることになるので加減が必要です。フィンを潰さず埃を残さず・・です。

 

気流の出口周辺はフィンと同じかそれ以上に汚れ
やすい部分です。水平方向整流フィンを取り外します。

 

整流フィンの形状や取り付け方も、メーカーや
機種により様々です。破損しないよう丁寧に外します。

 

整流フィンが邪魔にならない状態で、
気流吹き出し口の内部を綺麗にします。
 

奥に気流を作り出すシロッコファンが見えます。掃除機
ブラシの毛先をファンの隙間に入れ汚れを掻き落とします。
 

エアコンクリーニングでは、養生用の大きなビニルバッグでエアコンを覆い、洗剤を含む
大量の水を吹き付けて洗浄する高圧洗浄が一般的です。守谷工房ではこの方法を採り
ません。高圧洗浄機はよほど時間をかけて養生を丁寧に行わないと、洗浄液が飛び散り
周囲を汚損する可能性があります。また、本体内の電気回路に万一水が浸入すると、
回路の誤動作や故障など面倒なトラブルを引き起こします。工房では代わりに、小型の
スチーム洗浄機を使用しています。フィンの隙間に高温・高圧のスチームを吹き当て、
こびり付いている汚れを溶かし出して浮き上がらせ、凝集した水により洗い流します。

 

汚水が周囲に飛び散る心配はほとんどありません。床面以外に養生の必要がないので
作業時間も短縮できます。100℃を上回る高温スチームによりカビを含む細菌類がほぼ
死滅するため、カビ臭などが完全に消え清潔な状態が長く続きます。熱交換器を介して
内部の冷媒ガスを一時的にせよ100℃近くまで昇温させることになるので、熱交換系に
何か影響がないか気になりますが、これまでのところトラブルは一切生じていません。

 

取り外した本体カバーやルーバー類など
樹脂分は、水場をお借りして洗剤で洗います。
 

形状の異なるブラシを使い分けることで、内側の
入り組んだ部分まで徹底的に綺麗にします。

 

熱交換器クリーニングの仕上げに、エアコン用の
洗浄スプレー(無臭タイプ)を十分に吹き付けます。

 

家庭での一般的なクリーニングでは、カバーが
付いた状態で外から単に吹き付けるだけです。

 

掃除機 → 高圧スチーム洗浄 → 洗浄スプレー、と3段階でクリーニングします。
気流吹き出し口の内部は、洗剤を付けた雑巾をシロッコファンの背後まで入れて
丁寧に拭き取ります。水洗いされて綺麗になった整流フィンを元に戻します。

 

気流吹き出し口の奥まで
完全に綺麗になっています。

 

上下ルーバーは本体カバーを取り付けてから戻します。
先に戻すとカバーが付けられない機種が多いようです。

 

ダストフィルターの埃も完全に取り除きます。
臭いが付いているような場合は水洗いします。

 

ダストフィルターを元に戻します。自動クリーニング
機構を装備していると、その脱着作業が加わります。

 

手前のカバーを取り付けます。各部の組み付けが
正しいか常に確認しながら作業を進めます。

 

工場のラインで治具に載った状態で組み立てられる製品は、
現場での分解・組立により不具合が生じやすいものです。

 

最後に2枚の上下方向ルーバーを取り付けます。
撓ませながら入れるにはちょいとコツが必要です。

 

コンセントを差し込み電源を入れて動作を確認します。
吹き出してくる気流を・・・深呼吸することが出来ます。

 

鼻を突くカビ臭はもちろんのこと、何やら饐えたような臭い、古い家屋や物置や
倉庫の中の臭い・・、ご家庭のエアコンは大概そのような臭いが少なからず
するのではないでしょうか。様々な汚れ対策が施された最新型エアコンも、
完全にメンテナンスフリーではありません。臭いを感じるようになった時点で、
既に冷風とともに埃やカビ菌をお部屋の隅々までお届けしている、とお考え
いただいて間違いありません。2年に一度のクリーニングをお勧めします。

 

高圧スチーム洗浄機はありふれた家庭用の製品です。ご家庭でお持ちの方は
この記事を参考に(自己責任にて)是非DIYなさってみて下さい。エアコン専用の
高圧洗浄機などを使用しない分、またエアコンクリーニングを生業としていない分、
守谷工房のサービスは格安にて提供しております。トレーニングを終えた専門の
スタッフが揃い、この夏前から本格的に活動しています。お問い合わせはこちら

 
守谷工房のリペア4へ                守谷工房Topへ