お預かりして工房に搬入した美容室のシャンプー椅子です。
油圧機構により座板の高さや背もたれの傾きを、スイッチ
ひとつで簡単に調整することができます。油圧オイルを循環
させるチューブが傷んでいることが分かり、そこからオイルが
漏れ出し、リザーバタンクはほぼ空です。油圧機器の扱いは
本格的には初めてですが、試しにオイルを補充してみます。
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ぱっと見た目では、どこからオイルを
補充すればよいのか、分かりません。
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扱いやすそうな個所として、タンク上部で
横方向に出ている2本の配管を外してみます。
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取り除いてしまったシリンダドレン側の配管は、
あり合わせのビニルチューブでつないでおきます。
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オイルを注ぐため、工房で常用している
耐薬品・耐油性のロートを使用します。
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オイルを導くには、やはりあり合わせの
透明ビニルチューブを使用します。
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ロートの出口内径とうまく合致しないので
ビニルテープを巻いて隙間を埋めます。
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ロートの上方から差し込んで下方へ
引くと、かなりきつく嵌まります。
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タンク接続口の一方にビニルチューブを差し
込み接続します。他方からエアが抜けます。
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リザーバタンク真上の突起部分は、ナットによる金属ステーへの
固定に加え、いかにも油圧オイルを注ぐ開口部のように見えます。
しかし、穴の内部は何かで塞がれており、この時点ではオイルを
流入させられそうにありません。取りあえず補充の準備完了です。
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油圧オイル自体は入手が簡単で、近所のホーム
センターでも扱いがあります。初めての購入です。
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ロートにオイルを注いでみます。粘性と
チューブの細さでなかなか落ちて行きません。
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ロートの液面が少しずつ下がっては
いますが、手で持っているのは辛いです。
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すぐ横のスプリングにロートの
取っ手を差し込んで保持させます。
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オイルを継ぎ足すたびにタンク内の
液面がゆっくり上昇してきます。
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ですが、光の当たり具合により
どこが液面なのか分からなくなります。
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横からライトを当ててみます。
しっかりオイルが入っています。
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外してあった2本の
配管を戻します。
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取り除いたドレン側配管をあり合わせのビニルチューブでつなぎ
リザーバタンクにオイルを補充しただけです。ろくに修理らしい
修理をしたわけではありませんが、試しに油圧系を作動させて
みます。まず、油圧ポンプは何とか動作しています。タンクから
オイルが送り出され、電磁弁を経由してシリンダに供給されて
いるようです。何よりシリンダの動作を確認したいところですが、
気付くとどこかからオイルが滴り落ちています。交換したドレン側
配管からではなく、他の部分からもオイル漏れがあるようです。
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