守谷おもちゃ病院での修理です。最初に担当したのがこの精悍な白バイです。
自動車の運転中は呼び止められたくない、出来れば遭遇もしたくない1台ですが・・
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大変なことになっています。お巡りさん大丈夫ですかぁ。
白バイよりもお巡りさんを(本当の)病院に運ばなくては!
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お巡りさんは両足が取れてしまう重症です。
交通事故を取り締まる側なのに何ちゅう・・。
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バイク後部の赤色警告灯もこの有様。ナンバー
110なんて、一般人が付けてたら怒るでしょ。
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先にお巡りさんの修理(治療?)をします。
これは初めての破損ではないようです。
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一度接着剤で修復した跡があります。しかし弾性のある
ゴム系接着剤が使われており、適切な接着とは言えません。
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元の接着剤を取り除き(取れてくること自体が問題
です)、新たに溶剤型の接着剤で接合し直します。
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二塩化メチレンが樹脂を溶解し、接合面双方の
材料が溶融し合い凝固することで強固に接合します。
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元の凛々しいお巡りさんが蘇りました。
復帰してもあまり頑張らなくていいですよ。
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バイクの警告灯を修復します。ステーにポールが
差し込まれる構造ですが、ひとまとめで接着します。
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こちらも二塩化メチレン(アクリル
専用接着剤)で接着します。
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破断面を正確に一致させ、ポールが
垂直に立つようしばらく保持します。
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修理完了です。お巡りさんに白バイに乗ってもらいます。スケール感に
優れた設計で、「おもちゃらしくない」リアルな印象・迫力が漂います。
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後部左サイドに並ぶ押しボタンスイッチにより、エンジン音やサイレンなど
いくつかのサウンドが再生されます。同時に前後の警告灯が点滅します。
お巡りさん、交通事故には気を付けて下さい・・もちろん私も気を付けますけど。
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続いて担当したのは、D51をモデルに
したSL(蒸気機関車)のおもちゃです。
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SLなど今時の子供たちは理解できないのでは・・、
子供たち以前に親たちも見たことがないでしょう。
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動輪間をつなぐメインロッド、サイドロッド、エキセントリックの
役割など。しかし、いくらおもちゃでもいい加減過ぎます。
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連接棒(のつもり)のパーツが左右両側とも
シリンダから脱落し、テープで止められています。
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右側後部の車輪は、連接棒ごと車軸から抜けています。内側を点検すると、
車軸が差し込まれる車輪中心部の、樹脂突起部分に欠損があります。
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欠損範囲が全周の2分の1を下回っているので
何とか車軸を定位置に維持することが可能です。
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欠損部分を修復するまでもなく、瞬間接着剤に
よる補強で最小限の強度を確保できそうです。
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車輪側はいったん固化させて接着面を作り、
その後あらためて車軸側に接着剤を付けます。
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車輪を差し込み、接着剤の固化を待ちます。
直前に連接棒を組み付けておきます。
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走行部の修理を終えると、もう一つ別の問題があることに気付きました。先ほどの
白バイと同様に、押しボタンスイッチの操作により、ライトの点滅に加えSLもどきの
サウンドが聞こえるはずですが・・、何も聞こえてきません。本体を分解します。
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このマイクロスピーカーユニットから音が
出るはずです。振動板はPET樹脂製です。
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回路形を当ててみると、ボイスコイルに
導通がありません。断線が疑われます。
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病院長先生が断線の修理を試みるそうなので
そちらにお任せし、新しいユニットに交換します。
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スピーカーユニットの外径が僅かに小さいため
周囲を2か所ほどグルーガンで固定します。
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こちらも修理完了です。マイクロスピーカーでは、とてもSLの重厚な走行音など再現は
無理です。スチームを吐き出す「シュッシュッ」という耳障りなサウンドのみ、いくらか
本物に近いかも知れません(私自身は高校在学時までSLを身近で見ていました)。
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