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ドアノブ交換(2017.3.26)

ドアノブを交換します。現状はレバーハンドル、鍵無しのものです。
レバーを握りノブに変更し、鍵の付いたものにしたいとのご要望
です。ユニットを変更すれば良いだろうと安易に考えていました。
 

事務室仕様の屋内用ドアに、製造
当初から取り付けられていたようです。


ドアの表側・裏側ともにレバーハンドルで、また
鍵付きに変更できるタイプではないようです。
 

製品の型番はMIWA製LO、室内
間仕切用「レバーハンドル空錠」です。
 

ユニットを取り外しました。同ボックス・プレートサイズの
バリエーションはMIWA製品の中にも見当たりません。
 

握りノブ・鍵付きの製品はいくつもありますが、ボックスのサイズや
取り付け穴の位置・径が異なります。作業の難度が一挙に高まります。
既存のMIWA製LOを詳しく調べ、代替製品と取り付け方法を検討します。
 


CAD上でMIWA製LOと取り付け空間の
正確な寸法・位置関係を把握します。


他社製品も含め規格の異なる製品に
ついて収まりを検討することができます。
 

握りノブ・鍵付きに加えて、あまり価格が高くないものを
選びます。GOAL製「N-US-5E」が何とか収まりそうです。
 

GOAL製N-US-5Eも仕様図面を手に入れてサイズや
取り付け方法を詳細に確認します。バックセットは64mmです。
 

ユニットの形状・サイズをCADに反映し
既存の取り付け空間への収まりを調べます。
 

既存の穴を拡大することで何とか収まります。
プレートの固定方法を工夫しなければなりません。
 

プレートの長さが短いため、ここまで
大きな開口部は必要ありません。
 

CAD上で余分な空間を割り出し
スペーサを用意して塞ぎます。
 

エポキシ樹脂接着剤で固定します。
硬化するまで詰め物をしておきます。
 

最も厄介な作業が穴の拡大です。
ドアの表面はアルミ合金製です。
 

ホールソー・自在錐ともに金属板には歯が立ちません。
加えて、センター軸を固定する方法がありません。
 

原始的な方法を採ります。周に沿って
連続した穴を開け、ニッパで切り離します。
 

ここからはひたすらヤスリで穴を広げます。
アルミ合金と木材なのでさほど難しくありません。
 

必要な径に近づいてきました。ここまで
穴を開けてしまうと元には戻れません。
 

最後は現物合わせで細かく加工します。
仕様では径54mmになります。
 
 
反対側の突き出し穴も、径が僅かに足り
ません。固定用ネジ穴も含めて調整します。
 

仕様では反対側も径54mmで加工するようですが、
実際にはそこまで大きな穴は必要ありません。
 

しんどい作業を乗り切り、ようやくノブが収まりました。
元の穴を再利用できたので仕上がりが綺麗です。
 

新旧ユニットともにバックセット64mm
です。ラッチボルトも問題なく収まりました。
 

プレートの上下長が100mm→57mmと短くなったため、
上下に隙間が残ります。後で何か化粧板を当てます。
 

ラッチ受けの位置も変更しなければなりません。
金属製サッシを加工して取り付けられています。
 

元のラッチ受けを取り外しました。
サッシも外して穴を開け直します。
 

ドアノブの取り付け位置を変更すれば、元の
ラッチ受けを再利用できたかも知れません。
 

しかし、ドア表面の穴加工面積が拡大し
ノブ固定強度の低下を招く恐れもあります。
 

何とかご要望通り、握りノブ・鍵付きに変更できました。ドアノブの仕様はドア建付けの際に
決定され、後で仕様を変更することは簡単ではないようです(鍵専門店にも相談しました)。

 
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