
ドアノブを交換します。現状はレバーハンドル、鍵無しのものです。
レバーを握りノブに変更し、鍵の付いたものにしたいとのご要望
です。ユニットを変更すれば良いだろうと安易に考えていました。
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事務室仕様の屋内用ドアに、製造
当初から取り付けられていたようです。
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ドアの表側・裏側ともにレバーハンドルで、また
鍵付きに変更できるタイプではないようです。
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製品の型番はMIWA製LO、室内
間仕切用「レバーハンドル空錠」です。
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ユニットを取り外しました。同ボックス・プレートサイズの
バリエーションはMIWA製品の中にも見当たりません。
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握りノブ・鍵付きの製品はいくつもありますが、ボックスのサイズや
取り付け穴の位置・径が異なります。作業の難度が一挙に高まります。
既存のMIWA製LOを詳しく調べ、代替製品と取り付け方法を検討します。
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CAD上でMIWA製LOと取り付け空間の
正確な寸法・位置関係を把握します。
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他社製品も含め規格の異なる製品に
ついて収まりを検討することができます。
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握りノブ・鍵付きに加えて、あまり価格が高くないものを
選びます。GOAL製「N-US-5E」が何とか収まりそうです。
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GOAL製N-US-5Eも仕様図面を手に入れてサイズや
取り付け方法を詳細に確認します。バックセットは64mmです。
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ユニットの形状・サイズをCADに反映し
既存の取り付け空間への収まりを調べます。
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既存の穴を拡大することで何とか収まります。
プレートの固定方法を工夫しなければなりません。
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プレートの長さが短いため、ここまで
大きな開口部は必要ありません。
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CAD上で余分な空間を割り出し
スペーサを用意して塞ぎます。
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エポキシ樹脂接着剤で固定します。
硬化するまで詰め物をしておきます。
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最も厄介な作業が穴の拡大です。
ドアの表面はアルミ合金製です。
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ホールソー・自在錐ともに金属板には歯が立ちません。
加えて、センター軸を固定する方法がありません。
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原始的な方法を採ります。周に沿って
連続した穴を開け、ニッパで切り離します。
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ここからはひたすらヤスリで穴を広げます。
アルミ合金と木材なのでさほど難しくありません。
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必要な径に近づいてきました。ここまで
穴を開けてしまうと元には戻れません。
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最後は現物合わせで細かく加工します。
仕様では径54mmになります。
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反対側の突き出し穴も、径が僅かに足り
ません。固定用ネジ穴も含めて調整します。
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仕様では反対側も径54mmで加工するようですが、
実際にはそこまで大きな穴は必要ありません。
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しんどい作業を乗り切り、ようやくノブが収まりました。
元の穴を再利用できたので仕上がりが綺麗です。
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新旧ユニットともにバックセット64mm
です。ラッチボルトも問題なく収まりました。
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プレートの上下長が100mm→57mmと短くなったため、
上下に隙間が残ります。後で何か化粧板を当てます。
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ラッチ受けの位置も変更しなければなりません。
金属製サッシを加工して取り付けられています。
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元のラッチ受けを取り外しました。
サッシも外して穴を開け直します。
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ドアノブの取り付け位置を変更すれば、元の
ラッチ受けを再利用できたかも知れません。
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しかし、ドア表面の穴加工面積が拡大し
ノブ固定強度の低下を招く恐れもあります。
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何とかご要望通り、握りノブ・鍵付きに変更できました。ドアノブの仕様はドア建付けの際に
決定され、後で仕様を変更することは簡単ではないようです(鍵専門店にも相談しました)。
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