この全自動洗濯機、以前に修理させていただいたことがあります。
前回と同様、洗濯中に中から異音がするとのことです。ただし、
別のフロアに設置してある同型機での不具合です。一度内部を
見ているので、故障原因が同じであれば簡単に修理できそうです。
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試運転してみると、前回と同じ辺り
からけたたましい音が聞こえてきます。
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タッタッタッ・・という回転に同期した打撃
音です。回転軸の周囲が発生源でしょう。
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洗濯・脱水槽を回転させる
従動側のプーリを外します。
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クラッチを構成する金属製歯車(下側)と樹脂製歯車(上側)
です。樹脂製歯車の上半分はブレーキを構成しています。
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樹脂製歯車をこのアームにより上下させ、
金属製歯車と連結したり切り離したりします。
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分解の途中で気づきましたが、
樹脂製歯車をよく見ると・・
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1か所で完全に割れています。トルクがかかるとこの部分が開き、下側
歯車との噛み合いが外れて空回りします。異音はその際に発生します。
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同型機のアセンブリ図を入手しました。
メーカーでは構造説明図と呼んでいます。
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ドラム下部から延びる展開をたどって
いくと、No.60の部品が該当します。
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交換用部品が届きました。部品の
正式な名称は「スライドカラー」です。
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補修部品の保有期間内限りとはいえ、
部品が手に入るのは有難いことです。
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新旧を並べてみます。洗濯物と大量の洗濯水が入り50kg近くにもなるドラムが、反転
しながら回転します。その強大なトルクを受けるのですから、割れても不思議はない・・?
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割れないよう金属製にすることもできるで
しょうけど、今度は別のどこかが破損します。
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元通りにクラッチ・ブレーキ周りを組み付けます。
このスプリングの取り付けが非常に厄介です。
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セロテープなどでスプリングを仮止め
しておくと、簡単に作業が進みます。
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下側の金属製歯車を嵌め込みます。
停止時はクラッチが切れています。
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従動側のプーリを取り付け、Vベルトを
かけます。ベルトの張りは問題ありません。
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洗濯機本体を寝かせたり起こしたり、
床に漏れた水を拭いたり・・が大変です。
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電源を入れ洗濯コースを選んで試運転します。問題ないようです。静かさが売りの日立製
洗濯機が復活しました。その数日後、別の同型機から異音、の連絡をいただきました。
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