ご近所の方が直接工房を訪ねて来られました。有り難いことです。
写真のようなプレートを持参され、1列分をカットして欲しいとのご要望です。
カップケーキなどを焼く型だと思います。横に長過ぎてレンジに入らないそうです。
樹脂製のように見えますが、実際には金属製で鋼板表面にテフロン加工されています。
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裏面は綺麗な赤(エンジ?)に塗装されています。樹脂製ならば
レザーカッターで瞬断できましょうが、金属用の切断方法で、それも
極力小さい切り代で滑らかな切り口に仕上げなければなりません。
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切断部分をマスキングテープで養生します。
金属の切り屑で周りに傷が付くのを防ぎます。
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裏面もカップとカップの間を
通してテープを貼り付けます。
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切断線を描き入れます。カップ外周部のちょうど
中間を割り出し、端の1列を切り離します。
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正確な直線で切断するため、治具代わりの板材を用意
します。仮固定するため両面テープを貼り付けます。
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切断線に合わせて板材をセットします。
カッター刃幅分のオフセットを加えます。
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畝立て用アタッチメントの研磨作業で使用したハンドグラインダです。守谷おもちゃ
病院の長老ドクターから頂戴したものです。切断用のディスクを取り付けてあります。
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仮固定してある板材をガイドに
慎重・正確に切断していきます。
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ディスクを深く入れると切断幅が広くなるため、材料が
分離する最小限かつ一定の深さで切り進めます。
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0.4mmほどの鋼板です。少しずつ
数往復した後2つに切り離れました。
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切断直後の切り口の状態です。やはりかなりのバリが残っています。
キッチンで使用されるものなので、完全に取り除く必要があります。
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丹念に削り落とすしかありません。金工用ヤスリ、
数種類のサンドペーパーを使い分けます。
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薄板であっても切り口の稜線に残る僅かな
バリが手指を傷付けます。丁寧に面取りします。
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研磨作業を終えた切り口(切断面)です。見た目
ではなく実際に手で触れて安全を確認します。
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研磨作業前の状態と比較してみます。曲げ
加工されている内側部分も研磨済みです。
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切断面には当然テフロン加工が施されていません。キッチンで水に晒される
機会が多いと錆が出る心配があります。ご依頼主にご説明申し上げます。
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