TASCAM388の修理に長い時間を要していますが、記事の
編集にもまた時間がかかっています。テープデッキ部、録音
再生回路と重大部分を片付けてきたものの、まだ不具合は
あちらこちらに残っています。その一つが、再生・録音時に
テープカウンターが動作しないことです。早送りや巻き戻し
では正常にカウントします。折角のRTZ(Return to zero:
任意のテープ位置でカウンターを0にしておくと早送り・巻き
戻し時に0位置で自動的に停止する)も意味がありません。
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巻取り側のテンションローラです。
再生走行中に軽く右方向へ押し戻すと、
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テープにかかるテンションが変化し
一時的にカウンターが動作します。
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テープ走行系のどこかに、カウンターの
動作をON・OFFする仕掛けがありそうです。
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手前の固定ローラを分解してみます。
エンコーダが組み込まれています。
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光学式のエンコーダなので、テープ
テンションの変化が影響しそうにありません。
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テープ走行系を徹底的に調べます。
次に、ピンチローラを取り外します。
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キャプスタンベースを押さえ付ける
ブラケットパネルを外します。
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このパネルを外さないと、ローラの
ベースプレートにアクセスできません。
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右側テンションローラのベース
プレート固定ネジを緩めます。
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このローラを動かすとカウンターが動作する
ので、この中に何か原因がありそうです。
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このテープデッキにはリールサーボ機構が組み込まれて
います。センサーにより常にテープテンションを検出し、
テープの巻取り位置により刻々と変化するテンションに
従い、リールモータの回転数(トルク)をリニアに変化させ
ます。テープの巻き取り始めから巻き終わりまで一定の
テンションが保たれる、驚くほど精密な設計がされています。
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センサーブラケットに2枚の小型
基板が取り付けられています。
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手前の1枚はフォトインタラプタで、テンション
アームが開放位置にあるか否かを検出します。
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テープテンションがかかり引き離されると
スリットが空いてOFFになるようです。
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アームを開放位置に戻すスプリングです。アームを
少し戻してやるとカウンターが動作するのだから、
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スプリングの巻き数を減らすことで、引き戻す力が
強くなるよう調整します。が、まだ動作しません。
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かくなる上は、テンションアームの開放位置を
決めるストッパー位置を変更します・・ダメです。
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相変わらずテンションローラを押すと動作します・・、
インタラプタの奥にセンサーもう1枚基板が見えます。
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フォトトランジスタが取り付けられています。センサー
ブラケット裏側にLED基板があり、その光量を検出します。
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ワッシャを挟むことで基板を浮かせ、LEDに
少し近づけるとカウンターが動作します。
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LEDとフォトトランジスタが離れ過ぎていた
ことが、カウンターが動作しない原因です。
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乱暴な方法ですが、ブラケットの固定ネジを1個
外し、固定位置を変えてLED側を近づけます。
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ネジ穴の位置がずれてしまったので、
(乱暴ですが)瞬間接着剤で固定し直します。
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カウンターが動作しない問題は解決です。修理を完了しご依頼主に
本機をお返しした後で気づいたのですが、LEDとフォトトランジスタ間の
クリアランスを調整するため、REEL SERBO PCBの中に半固定
抵抗器が組み込まれています。これで調整するように設計されている
とはつゆ知らず、あんな乱暴な直し方をしてしまい情けない限りです。
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テープデッキ部の修理を完了し、
トランスポートパネルを元に戻します。
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左側サイドサッシを
取り付けます。
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オープンリールテープの走行環境を
保つためでしょうか、丁寧な造りです。
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反対側のサイドサッシも
同じように取り付けます。
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左右テンションローラをパネルの上から取り
付けます。プラスチックワッシャが入ります。
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ヘッドの周囲を保護するベース
ハウジングを取り付けます。
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最後にピンチローラを入れます。ゴム材の表面に
さほど劣化はありませんが、軽く研磨済みです。
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テープをセットして走行
テストを繰り返します。
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テープデッキ部の構成部品数はざっと130点ほどです。
カセットテープデッキでは期待できない、剛性に富んだ
ゆとりのある部品で構成されています。耐久性に優れ、
スタジオや移動先での酷使にも応えそうです。年月を
経て息を吹き返すには、それなりの理由があります。
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次はVUメーターの照明
(バックライト)を修理します。
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トラック2(CH2)のVUメーターで
バックライトが点灯していません。
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電球切れに間違いないでしょうけれど、VU
メーターへのアクセスはなかなか面倒です。
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外側のメーター部カバーに、メーター
ブラケットがネジ固定されています。
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2枚のメーターブラケットにそれぞれ4個
ずつVUメーターが取り付けられています。
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VUメーターの端子がブラケットの裏側に
突き出し、基板が半田付けされています。
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VUメーター本体を取り出すには、基板の
半田付けを外さなければなりません。
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4か所の半田付けを外すと
基板を分離できます。
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VUメーターをブラケットの
表側に引き抜きます。
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照明用電球はこの透明カバーの
内部に組み込まれています。
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カバーを外します。横に
細長い形の特殊ランプです。
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左右のポストに半田付けされています。
交換されることを前提にしているのでしょうか。
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専用の電球は高価なので汎用の電球を流用します。
印加電圧と電流から直列抵抗の抵抗値を割り出します。
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VUメーターの内部に
抵抗器も組み込みます。
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メーターの可動部に干渉しない
よう抵抗器とランプを納めます。
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カバーを元に戻し裏側に
基板を半田付けします。
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ところが、電流制限用の抵抗器がかなり発熱
します。もう一度分解し抵抗器を取り去ります。
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そのままでは透明カバーを溶かしかねません。
電源を接続する基板パターンをカットします。
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ある程度の発熱は止むを得ないので
抵抗器を基板上に移動し外に出します。
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抵抗値2倍の抵抗器をパラレルにし
電流容量に余裕を持たせます。
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配線や電球は外側のメーターカバーに隠れます。最近、
VUメーターのバックライトをLEDに交換する事例をよく
見かけます。そうして差し上げたいのは山々ですが、
全部でメーター10個分を作業する気にはなれません。
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背面パネルのフォンソケットが、いくつも壊れて
います。受け入れ時から気付いていました。
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少し力を入れただけで
もげてしまうものもあります。
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形を留めているものも、経年劣化に
より樹脂材料が脆くなっています。
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IO PCBをいったん取り外し、全部で30個
近く使用されているソケットを点検します。
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リアパネルのネジ固定も緩めないと
基板を取り出すことができません。
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リアパネルを脱着するには、他の多くの
配線接続も外さねばならず大変です。
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露出させてみると、損傷がさらに
深刻であることが分かります。
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長年ストレスが加わり、ソケットの差し込み口部分が
破損し脱落します。取りあえず接着してみます。
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脱落しないまでも、多くのソケットで
差し込み口周囲にクラックが入っています。
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接着による修復は信頼性に欠けます。やはり少しでも
ぐらついているソケットは交換する必要があります。
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半田付けを溶かして不良の
ソケットを取り外していきます。
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交換するソケットの数が多く、
半田ごてでは能率が悪過ぎます。
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半田吸い取り機を持ち出してきて
ソケットを片端から外していきます。
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フォンジャックが繰り返し抜き差し
されたことも、破損の原因でしょう。
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新しいフォンソケットを用意します。全く同じ規格の部品が
現在も流通しており助かります。数十個をまとめて手配します。
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取り外した跡に新しい
ソケットを差し込みます。
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しっかり半田付けし直します。1階の作業室
なので古い半田ごてしか用意できません。
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クラックが入りぐらついていれば
片端から交換していきます。
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フォンコネクタの一部は、内部に切り替え
スイッチが内蔵されない2Pタイプです。
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用意したソケットはスイッチ内蔵の3Pタイプ
ですが、そのまま使用することができます。
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中間の端子が不要かつ邪魔なので
ニッパで切り落として使用します。
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サブフレームとの間に渡されている
小さなパスコンも元通りに接続します。
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交換されたソケットの残骸です。
意外と耐久性に乏しい部品です。
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背面パネルに8チャンネル分の入手力端子が並び壮観です。
ソケットの突き出し部にロックナットを入れて作業完了です。
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ミキシング部で操作ツマミが一部欠損しています。
全体の修理が成功しなければそのままでしたが・・
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見通しが付いたところで修復にかかります。
このツマミもトップカバーが欠損しています。
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ツマミ類の復元は守谷工房が得意とするところです。
隣のツマミを借りて、ノギスで精密に採寸します。
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採寸データを元にCAD上に
ツマミの3D形状を再現します。
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Voxelab製スライサー、Voxel Makerに
stl型式に変換したデータを渡します。
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最近工房に導入した3Dプリンター、
Voxelab
Ariesで出力します。
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非常に安定した出力が得られ、パーツの
ワンオフ製作に絶大な威力を発揮します。
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キートップのカバーを、アクリル板から
レザーカッターで別に切り出します。
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今回はLaser
Velocityを使用します。
こちらも安定した性能を発揮しています。
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オレンジ色アクリル材からほぼ一瞬で切り出しが
完了します。表裏の保護シートを剥がします。
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3Dプリンター製のツマミ本体と接着・合体させます。
このような外装や補助部品の製作・修理も、外観を
著しく改善させることができて非常に楽しいものです。
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再生部品を欠損か所に取り付けます。
多少色合いが異なる点はご容赦を。
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トップのプレートのみ欠けて
いたツマミも修復します。
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白色のカラーアクリルからプレートを切り出し
ます。先ほどのツマミと同じデータを使えます。
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欠損部分に貼り付けます。やはり
色合いが異なりますがどうかご容赦を。
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ミキサーのように同じ操作系が繰り返し配置されるパネルは、
一部ツマミ類の欠損が外観をひどく損ないます。外観はまだしも、
ツマミが無いことによる操作性・機能性の欠落(要するに使い
にくさ)は、スタジオ用設備としての価値を半減させるでしょう。
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工房に到着してからほぼひと月、執念の攻防がようやく終わります。
中規模のMTRとはいえ、これだけの装置がよくぞ組み上げられたもの
です。そこに組み合わされる膨大なパーツがよくぞ調達されたものです。
そして、全体を俯瞰し細部に至る回路構成がよくぞ描かれたものです。
かつてのMade in Japanの偉業に敬意を払いつつ、それらの遺産
(サービスマニュアルや回路図)が温存されることを強く願う次第です。
TASCAM388執念の修理2へ
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