ホームサウナが使用できないと連絡をいただき、都内西部
まで出かけます。社長のお話しでは会長が毎朝お使いになる
そうで、起床後の日課をお楽しみになれないとのことです。
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お伺いしてみると、住居内にサウナ専用の部屋が
設けられています。National(松下電工)の製品です。
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通電時間を設定するタイマーのツマミ(写真左下)が
空転しONにならない、割と単純な不具合です。
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通電タイマーはーブンレンジやトースターでいくつも
修理しています。もちろん部品ごと交換も可能です。
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化粧用の木枠と操作パネルを外します。内部に
専用のブレーカー(漏電遮断器付)を備えています。
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単相200Vをヒーターに通電し、
電磁開閉器によりON・OFFします。
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操作パネル側と接続する
ケーブル・コネクタです。
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操作パネルの内側も
シンプルな設計です。
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故障したタイマーです。デロンギ製オーブントースターに
使われていたのと同じ機械時計式の精巧なものです。
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ツマミを回しても空転して元の位置に戻ってしまうので、
バネ・ツメ・ラチェットあたりの変形か摩耗が原因でしょう。
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取り外して工房に持ち帰れば修理可能だと思います。
同様の働きをする部品も、何か見つけられるでしょう。
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ところが、傍らで作業をご覧になっていた社長から「もしかして
タイマーを使えなくてもいいので直結にできるか?」と聞かれ
ます。タイマーを経由する・しない、どちらにせよ電磁開閉器の
制御信号をON・OFFするだけなので、それは十分可能でしょう。
操作パネル上に「サウナ電源」ボタンが別に付いており、取りあえず
問題ありません。パネル内側に貼り付けられている回路図も入念に
確認します、当時の製品はしっかり情報が公開されていたものです。
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先ほど半田を溶かして外した2本の
信号線を、先端を処理して寄り合わせます。
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単芯線用の圧着端子ですが、これしか手持ちが
ありません。ビニルテープ巻きよりもマシでしょう。
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コネクタ類を元に戻します。サウナ室の外にボックスが
取り付けられているので、防湿的にさほど厳しくありません。
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通電してみます。問題なく電源が入ります、
もちろんタイマーの操作は影響しません。
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サウナ室内です。蒸気を発生させる装置が
組み込まれていないドライサウナでした。
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ヒーターが内蔵された熱源部分です。
手をかざすと熱気が立ち昇っています。
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社長のご要望通りにタイマーをスキップし信号線を直結する
作業を終えました。その場で復旧はできたのですが、作業中
何かしっくりしない思いがしておりました。タイマーがなくても
特に問題ないように思えますが、これは一種の安全機能かも
知れません。最長でも180分で必ずOFFになるので、3時間を
超えて高温のまま室内に留まる状況は想定されないのです。
タイマーの切り替えポジションに連続ONがないことに、作業を
終えてから気付きました。社長にはその旨を丁寧に説明申し上げ、
いずれタイマーの修理または交換を検討されるようお願いしました。
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