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続々電動アシスト自転車(ファットバイク)修理(2024.10.19)


バッテリー、コントローラ、ディスプレイ、ハンドルスイッチ、
そしてハブモーターが接続された状態で、基本部分の
動作に問題がないことが確認できています。手探りで
進めているものの、取りあえず前輪が回転しやれやれ
です。残るはペダルの回転に応じアシスト量を変える
センサーの取り付けです。チェーンホイールと共に回転
するマグネットから磁気の変化を読み取るようですが、
ペダルの回転数なのか、その時々の走行速度や速度
変化なのか、あるいはそれらからペダルの負荷を推測
するのか、アシストのアルゴリズムはよく分かりません。

 

クランクやチェーンホイールは取り外し済みです。元の
センサー部品を外すにはボトムブラケットも分解します。
 

ボトムブラケット(BB)ツールをセットします。
ツール外周の刻みをBB内周に合わせます。
 

レンチをかけて目一杯
力を加え緩めます。
 

BBの他端が反対側のクランクに
固定されており抜けてきません。
 

反対側に回り、クランクを外します。
まず固定ヘキサボルトを緩めます。

 

以前の作業と同様コッタレス
クランク抜きをセットします。
 

スパナでクランク抜きをねじ
込みクランクを引き抜きます。

 

ようやくBB本体が
抜けてきます。
 

このリングは、センサーディスクがチェーンホイールと
一緒に回転しないようピンを受けて固定します。
 

元のリングを抜き、センサーが
付いた新しいリングに交換します。
 

このセンサーがペダル・チェーン
ホイールの回転を検知します。
 

BBを元に戻します。センサーの位置は
ケーブル取り回しのしやすで決めます。
 

周囲にマグネットが配置された樹脂製ディスクです。
クランクシャフトと一緒に回転しセンサーを駆動します。
 

中心の差し込み穴は周囲に突起が形成
され、シャフトと緩く結合するようです。
 

クランク・チェーンホイールを元に戻します。アシストセンサーが
正常に機能するか、どのように機能するかまだ分かりませんが、
取りあえず用意されたデバイスは全て取り付けが終わりました。
バッテリーも含め各デバイス間のケーブルを配線・接続します。
 

動作確認のためバッテリーやコントローラを
仮固定していたので、コードがこの通りです。
 

ハブモーターからのセンサー配線は、フレーム内を
通らないのでコネクタをいったん外してあります。
 

元の経路通りに戻したところで
再びコネクタを取り付けます。

 

ところで、コントローラから出ている電源コネクタは
XT60です。バッテリーから出るギボシと合いません。

 

コントローラ側のコネクタをギボシに
変更し、両者を揃えることにします。

 

大電流用のXT60ですが、自動車用に
利用されるギボシでも十分です。
 

ギボシの方が入手しやすく安価です。
実は工房にストックがありましたので。

 

XT60を外しギボシの
オス・メスに交換します。
 

保護チューブをしっかり被せます。自転車フレームを
介したリチウムバッテリーの短絡は非常に危険です。

 

コントローラは分割されたトップチューブ後方の空洞
内に収められます。クッション材で周囲を覆います。

 

そのまま空洞内に押し込みます。
緩くなくきつくもない丁度の按配です。

 

ディスプレイやハンドルスイッチからの
ケーブルの取り回しも確認しておきます。
 

コントローラ、ハブモータ
間の配線を接続します。

 

電力を供給する3本は
両者とも元々ギボシです。

 

ホール素子センサーの配線を、
交換済みのコネクタで接続します。

 

ディスプレイ、ハンドルスイッチ、さらにアシスト
センサーからの配線をコネクタ接続します。

 

バッテリーターミナルと
電源の配線を接続します。

 

やはりフレームへの短絡が心配なので
さらにビニルテープを巻いて保護します。
 

各ケーブル長にはかなりの余裕(余分)があり、
それらを内部にうまく収めなければなりません。
 

できる限りコンパクトになるよう
かつ丁寧にケーブルを束ねます。
 

コントローラをさらに奥へ押し込み、手前にできた空間に
束ねたケーブルを収めます。この上からバッテリーを
受けるターミナル板を嵌め込まなければなりません。
 

ターミナルをネジ固定します。フレームとの
境界部には防水ゴムパッキンが介在します。

 

以上で新しいコントローラの取り付け(交換)は終了ですが
・・そうです、アシストセンサーの動作確認はまだです。
 

アシストセンサーは、実際に
乗ってみないとテストできません。

 

トップチューブの分割部を元に戻しロックします。
短絡などのトラブルは今のところないようです。
 

ディスプレの電源スイッチをONにします。ハンドルスイッチの
操作により前輪が回転し(ウォークモード)、走行速度や走行
距離が表示されます。ここまでは既に動作を確認しています。
 

路上に出て試運転(試乗)・・・したいところですが、これだけ
世間を騒がせている中で不用意なことはできません。試乗は
工房の敷地内で実施します。操作説明書に従って速度制限を
24km/時に、アシスト比(P05のTotal assist levels)を
0:3に設定します。さらにディスプレイの+・-ボタン操作で、
アシストレベルを中間の2にします。仮に路上を走行したと
しても、違法となるような速度にもアシスト比にもなりません
(それでも路上は走行しません)。結果は、軽い踏力でスイ
スイ前進し
快適そのものです。ペダルを強めに踏み込むと
アシストがかかり、アシストセンサーが正常に機能している
ようです。工房内の敷地とは、舗装などされていない荒れた
土面なのでファットバイクの本領が発揮されます。25kgに
及ぶ本体も含めた走行なので、パワーと安定性には相当の
余裕があるようです。電動アシスト自転車が普及する中、
その構造や整備に関し多くの知見を得ることができました。

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