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マンション宅配ボックス修理リベンジ(2024.12.9)


江戸川区のとあるマンションにお邪魔します。宅配ボックス
修理のご依頼をいただいています。3年前に遠路松山市まで
出かけ幸運にも修理に成功したものの、昨年6月横浜磯子区
の件は中途半端な結果に終わり、鼻をへし折られた状態です。

 

エントランスを入り右手に回り
込むとボックスが見えてきます。
 

外側からガラス越しに見えていた
スペースに設置されています。
 

配達側と受け取り側の区別はなく、
同じドアから荷物を出し入れします。
 

宅配ボックスの操作方法が張り出されています。
指示通り正確に操作しなければなりません。
 

不具合のあるボックスのは2か所で、正確に
操作しても出し入れができずエラーが出ます。

 

荷物を入れる操作をしますが
ドアがロックされません。
 

ドアの裏側にロックユニットが取り付け
られています。こいつから調べます。

 

部屋番号をセット後、施錠
セットボタンをスライドし、

 

その後ドアを閉めれば自動的にロック
されるはずなのですが・・、されません。
 

ロックユニットをドアから
取り外してみます。
 

セキュリティ性を高めるため、ステン
レス厚板による堅牢な構造です。
 

目につくネジから
緩めていきます。
 

この金属カバーは外部引き出し
コードを保護するだけのようです。
 

その外側にある皿ネジを緩めます。
ネジ頭がステンレス板と面一です。
 

ステンレス板とは対照的に、防塵目的の
柔らかい樹脂製カバーが外れてきません。
 

両サイドにピンがあります。
これを抜く必要があります。
 

ロックユニットをいくつか見てきましたが、これまで
同一構造の製品はほとんどありません。今回の
ユニットも初めて見るものです。現時点では動作の
仕組みがまるで分からず故障原因も当然不明です。

 

施錠セットボタンを操作してみます。セット
前の状態、ドア奥側にスライドしていると、

 

内部のソレノイドが飛び出て
接続するアームが伸びています。
 

施錠セットボタンをドア手前側に
スライド(施錠操作)させると、

 

ソレノイドが引き込み、アームも
ソレノイド側に移動しています。
 

いくら眺めていても理解できないので、
正常に動作する隣のボックスを調べます。

 

ソレノイドが引っ込んでいると、
真下にある金具を連動させます。

 

ユニット下部のアームが、ドアラッチが
スライドできないよう固定されています。

 

施錠セットボタンをスライドさせるとロックが
解除され、ラッチがスライドしてドアが閉まります。
 

ドアが閉まるとソレノイドに通電し、ラッチが
固定されてロックされる仕組みです、なるほど。

 

ご依頼主の説明によると、操作してもドアが閉められ
ないそうです。つまりラッチが開放されていません。

 

動作音が聞こえるのでソレノイドは正常
です。カバープレートの裏側を点検します。

 

このスプリングの付いた突起は、表側の操作
ボタンと共にシャフトに沿ってスライドします

 

スライド前つまりボックスを使用
していない時はこの位置に、

 

施錠セットボタンをスライド
させるとこの位置に移動します。
 

突起内の穴をシャフトが移動する際に、
いくらかの抵抗があります。潤滑剤を入れます。
 

すっきり解消しないので、突起部の
曲がりを修正してみますが解決しません。
 

そうこうしているうちに、もう一つロックの
ための仕掛けが存在することに気付きます。

 

先ほどのドアラッチとは別に、突起と一緒にスライド
するプレートがあり、その先もまたラッチ様の形状です。
 

摺動抵抗が生じて動きが鈍くなっているのはこの部品
です。2本の大径平頭ピンで固定されていますが、その
固定がかなりきつくなっているようです。何とかします。
 

大径平頭ピンの正に平頭部分をこじり、潤滑剤をべしょべしょに
入れて本体カバー側とプレートとの滑りをひたすら回復させます。

 

ドアの開閉をロックしているのはむしろこちらです。施錠
セットボタンをスライドさせるといったん押し込むことができ、

 

その後手を離すとラッチが元に戻り
ロックされて押し込めなくなります。
 

修理作業よりお勉強している時間の方が長い・・。
もう1台、すぐ下にあるボックスも修理します。

 

こちらは内蔵されているマイクロスイッチのレか劣化
・接触不良が原因です。接点復活剤で解決します。
 

現場対応の作業なので、完全に修理できているかその場では
分かりません。これから数週間・数か月は「やはり具合が悪い
ようです」という連絡が来ないか、不安が続くことになります。
 

今回はお勉強こそ大変でしたが、何とかなりました。
時間の許す限り現地で動作確認を繰り返し、「どうか
このままでいてくれ」の気持ちを抱えて引き揚げます。

実はもう1件、昨年夏の猛暑のさ中、岐阜県関市まで
宅配ボックス修理に出かけています。惨敗に終わり
WEB記事にするわけもなく現在に至っていますが。
成功例ばかりアップしていては本当の信頼を得ること
にならないでしょう、記事タイトルの「
リベンジ」とは
そういう意味です。ご興味がありましたら、こちらへ。


 
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