|
|
4.分解作業その3 シリンダヘッド分解 |

ハンドルコラム側からシリンダヘッドを見ています。アルミ合金製のフィンは酸化が
進んで表面が荒れています。点火プラグとハイテンションコードは取り外してあります。
|

4本のボルトと2本のスタッドボルトに
ナットをかけて固定されています。
|

ボルト・ナットを全て緩め、シリンダヘッドを
ハンマーで軽く叩くとすんなり浮いてきます。
|

シリンダ上部を確認します。ピストンの
上面と吸排気バルブが見えます。
|

シリンダヘッドの内側です。カーボンや
スラッジの付着・堆積が進んでいます。
|

洗浄剤(キャブレタークリーナ)を吹き付けて
みますが、固着したカーボンは落ちません。
|

シリンダ内壁に触らないようワイヤブラシを使い
ます。ガスケットも良い状態ではありません。
|

ワイヤブラシをかけたところ、いくらか金属
光沢が戻り、フィン周りが綺麗になりました。
|

劣化したガスケットはスペアを入手できません。高温用
シール材を補い、シリンダヘッドを元通りに組みます。
|
5.分解作業その4 フライホール・ローター取り外し |

白煙はオイルの燃焼が原因なので、製造時期的にも
ピストンリングまたはシリンダライナーの交換が必要です。
|

シリンダ内部を整備するには、シリンダバレルの分解が
必要で、その前に周囲にある補機を取り外します。
|

作業の邪魔になるので、予めハンドルコラムごとハンドル
パイプやケーブルを取り外し、倒れないようラックをかけます。
|

また、ドレンボルトを開けてエンジンオイルを抜いておき
ます。トランスミッションオイルは入っていませんでした。
|

樹脂製クーリングファンに続いてフライホイールを
外します。大径の固定ナットがいかにも固そうです。
|

ソケットレンチをかけるもクランクが空転し力が
入りません。2本のドライバで空転を止めます。
|

ネジの隙間に潤滑剤を注入し、しばらく様子を見ます。最後はレンチの
ハンドルに、ハンマーで回転方向に衝撃を与えてようやく緩みました。
|

冷却フィン固定用のボルト穴にハブプーラを
取り付けます。運よく3穴の位置が同じでした。
|

センターボルトを締め込もうにも余りに固く、3本の
ハブボルトを均一に締める方法に変更します。
|

徐々に締め込んでいったところ、突然鈍い
音がしてレンチに力がかからなくなりました。
|

ハブボルトの1本が引き千切れています。ボルトの材質
強度が足りないところへ、力を加え過ぎたためです。
|

強度の高いステンレスボルト(6角)に交換します。
|

ハブプーラにボルトを装着し直します。プーラが捻じれる
のを防ぐため、ナットを入れてボルトを自立させます。
|

再度センターボルトの締め込みを試みますが
固着が酷くドライバのシャフトが曲がりそうです。
|

6角レンチで3本のステンレスボルトを徐々に
締め込んで行くと、「バチッ」という音がして、
|

フライホイールの固着が開放されようやく
外れてきました。全体に錆が広がっています。
|

プラグを点火する電圧発生用のマグネットとピックアップ
コイルです。クランクシャフトの基部にも錆が見えます。
|

フライホイールに取り付けられている磁化鉄板を研磨
します。錆が成長しピックアップコイルと擦れています。
|

この時点でマフラを取り外します。以後の
分解作業で、本体の取り回しが楽になります
|

ロータを外すため、いったん床に寝かせます。ロータ
パイプからロックピンとホイールピンを抜くだけです。
|

ロータを全て取り外したリダクションケースの下部です。
タインシャフト基部にオイルシールが嵌め込まれています。
|

取り外された左右のロータです。年数の割に爪はさほど
摩耗していません。交換されたのかも知れません。
|

リコイルスタータやフライホイールカバー固定用のスタッド
ボルトが3本上へ延びています。倒立・自立させられそうです。
|
|