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9.ブローバイ配管・ヘッドカバーの点検 |
シリンダバレルの本体右側面に、吸排気バルブのロッド部およびロッドスプリングの点検用
窓があり、ガスケットを介して通常はヘッドカバーで覆われています。2個のスプリングの
間からヘッドカバーを通してゴム製チューブが取り出されており、シリンダバレル内に
流入した未燃焼ガスをキャブレターに戻す(ブローバイ)仕組みです。特に問題ないよう
ですが、ヘッドカバーをシールするガスケットが完全に崩壊し、交換せざるを得ません。
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同型のガスケットなど入手不可能ですので、
汎用のペーパーガスケットから自製します。
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シリンダバレルの開口部に薄い紙を
当てて開口部の型を取ります。
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スプレー糊でペーパーガスケットに仮留めし
カッターナイフで型通り切り抜きます。
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ペーパーガスケットだけでは不安なので
高温用シール材を塗布し併用します。
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開口部の周囲をクリーニングして、古い
ガスケットの残りを除去しておきます。
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4本のボルトでヘッドカバーを固定します。接合面に
沿ってシール材が均一にはみ出ていればOKです。
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10.ボトムカバーパッキンの交換 |
リダクションケース最下部のボトムカバー周りに、オイル漏れの形跡があります。
オイル漏れの原因として、ボトムカバーのガスケット劣化と、タインシャフトの
オイルシール(ウォーターシール)劣化が考えられます。先に前者を片付けます。
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リダクションケースを元通り組み付けてから、
6本のネジを緩めボトムカバーを取り外します
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ピニオンやべベルギヤ、タイン
シャフトの損傷はありません。
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ボトムカバー側にガスケットが残っていますが、ほとんど
崩壊状態です。スクレーパー等で綺麗に除去します。
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補修用パーツは入手できませんから、
ここでもペーパーガスケットを利用します。
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ボトムカバーを当てて型を取ります。穴の位置を
正確に再現しないとオイル漏れの原因になります。
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内側の輪郭は、後でリダクション
ケース側に当てて型を取ります。
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残っていたガスケットを参考に
細部に修正を加えます。
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カッターナイフで切り抜きます。データが
あればレザーカッターを使えるのですが。
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カッターナイフでは穴を綺麗に抜くことができません。
同径のポンチもないので別の方法を考えます。
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当て木を用意しボトムカバーを重ねてクリップで強く
固定します。そのままドリルを使って穴を開けます。
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クリップとボトムカバーを外します。
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ボトムカバーが穴の周囲を押さえて
いたので、綺麗な穴が開きます。
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ペーパーガスケットは厚みに乏しくオイルを封じ込めるには
多少の不安が残るので、ここでもシール材を併用します。
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ガスケットをシール材で挟み込むことにします。
先にリダクションケース側にシール材を塗布します。
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ボトムカバー側にもシール材を塗布します。
このシール材は酢酸のような刺激臭がします。 |
シール材の乾燥・固化が進まないうちに、
手早くボトムカバーを組み付けます。
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6本のボルトを締め付けます。対角線の
順に均一に締め込んで行きます
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接合面の間からシール材が
はみ出てきました。
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ほぼ均一にシール材が充填されているようです。もう一つ、タインシャフトのオイルシール
(ウォーターシール)劣化も心配ですが、外側から作業できるので後の機会に譲ります。
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