90mm幅14mm厚のエゾ松材から部品を取ります。
手前に大きくRを描いてシンプルな化粧とします。
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工房がかつてレストアしたバンドソーにてRを切断します。
専用の作業台を誂えようと思いつつそのままです。
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鋸刃の走行が1方向なので、糸鋸盤やジグソー
では出せない滑らかな曲線で切断できます。
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バンドソーならではの大らかな
曲線を得ることができました。
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本体の取付位置に当てて按配をみます。
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曲線部分の切断面を仕上げます。ベルト
サンダーの端(ドラム外周部)を利用します。
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120番→240番とベルトを替えることで
十分な下地に仕上がりました。
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ここで天幕板の表面(表裏)を鉋がけして仕上げて
おきます。本体取り付け後では面倒な作業です。
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天幕板の取り付け・固定は接着剤のみとしました。構造からして十分かと
思います。側板と慎重に面(つら)を合わせてクランプにて圧着します。
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扉の製作にかかります。90mm幅板材3枚の
平接ぎにより、左右2枚の扉を組みます。
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乾燥による変形(反り)が予想されるため、扉の
上下端に反り止め材を当てる必要があります。
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先に扉の左右幅と上下高さを調整します。反り止めを
含めて後で再調整するので代を残しておきます。
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反り止めには硬めの赤ラワンを使います。
扉との接合には雇実(やといざね)を入れます。
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本体の箱組でも考慮したように、雇実の問題は
部材端面に実が露出してしまうことです。
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そこで実を納める溝を部品の両端まで切り
込まず、両端を残しておく必要があります。
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テーブルソーの鋸刃を必要な高さに調整し、
切り込む範囲を決めてフェンスにマークを付けます。
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切り込み開始位置です。鋸刃は
ぎりぎり材料端の手前に当たります。
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切り込み終了位置です。同じく鋸刃は
ぎりぎり材料端の手前で止まります。
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反り止め材の接合面に実を落とす
ための溝が切り込まれました。
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同様にして扉本体にも溝を切り込みます。平行を
保つためフェンスに強く押し当てながら切ります。
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扉側にも溝が切り込まれました。
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溝に落し込む実を加工しています。接着剤の置き
場所を考慮し溝の深さよりも気持ち狭くします。
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溝の両端はR状に浅くなっているので
このままでは実はきちんと嵌りません。
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溝の両端を掘り下げるのではなく、
実の両端をRに合わせて落とします。
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Rのついた溝にぴったり嵌ります。
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溝の内部と実の両側に接着剤を入れます。
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相手方の扉側にも接着剤を入れます。
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実を介して両者を接合します。扉側が既に反り始めて
いますが、反り止め材に合わせて強引に嵌め込みます。
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反り止めの両端にクリップをかけて面一(つらいち)を
保持し、3か所に旗金をかけて圧着します。
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接着剤が完全に乾いた後、締結具を外します。
お仏壇の正面ですので板目材を配しました。
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オービタルサンダーで反り止め材と
扉の接合部を丹念に成形します。
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2枚の扉を突き合わせて成形することで
端部の肩落ちを防ぐことができます。
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扉の木端面を整えます。反り止め材が
少しはみ出るように組み立てておきました。
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工作台の上で鉋を使い木端削りします。垂直に
切削できるよう予め鉋台を調整しておきます。
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反り止め材の目違いが取れて
綺麗な端面が現れました。
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扉の落し込み(微調整)は本体の塗装がある程度進んだところで
行います。柔らかい材料を使用していますが、重量感が出てきました。
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